2019年弐段審査:(坐射での)矢番え動作について説明しなさい
2019年弐段審査:(立射での)矢番え動作について説明しなさい(解答は下に記してあります)
2019年弐段審査:(坐射での)矢番え動作について説明しなさい
参考資料:弓道教本一巻94~95ページ
矢番えの流れ
弓を体の中央に立てる。弓を動かないように弦を返す。返すときは胴造りを維持して物を抱き抱えるようにする。甲矢、乙矢を人差し指と中指に差し込み、右手を甲矢に沿って返す。乙矢を薬指と小指に打ち込む(中指と薬指の場合もある)。右手はもとの腰の辺に復する。
ポイント:
審査における矢番え動作で見られるポイント
〇末弭が弓の中央にくる
〇弦が鼻筋を通るようにする
〇弦を返すときに矢が平行になるように
〇甲矢乙矢を「つかむ」、それぞれ「見る」、甲矢を「つかむ」、乙矢を返すと同時に顔を「戻す」
〇甲矢と乙矢が平行になるようにする
この5つが確認事項として挙げられます。5つの内容を取り入れて書きましょう。
解答例
矢番え動作は最初に、弓を体の中央に立てる。このとき、末弭が体の中央に来るようにする。次に、左手でしっかりもって弓が動かないようにして弦を返す。ここで、胴造りを保ちつつ、物を抱きかかえるようにして右手を弓の外側に運び、後に甲矢と乙矢を左手に差し込む。
最初に、甲矢、乙矢を人差し指と親指の間にはさむ。甲矢、乙矢を見分けながら甲矢を人差し指と中指の間にはさみ、右手を甲矢に沿って返す。その後、甲矢を番えるが、弦を引っ張ってつけるのではなく、筈をもって弦に送るようにして矢を番える。二度に矢を送る場合は、矢の中ほどをもって送り、次に筈をもって送り込む。
甲矢を番えたのち、乙矢は羽を的の方に向けて、矢の走り羽にして薬指と小指に打ち込む(中指と薬指の場合もある)。大体射付け節辺りが弦にあたるようにする。甲矢と乙矢が平行するように持ち、右手はもとの腰の辺に復する。
次に、乙矢を右手で抜き取る。三つ弽、もろ弽の場合は、右手の甲を下にし、薬指と小指で乙矢の板付をもって一度に抜き取る。四つ弽の場合は、右手の甲を上にして一たん引き出し、射付節のあたりを薬指と小指の間にはさんで抜き取る。抜き取った後は右手は右腰骨の位置に戻す。
教本の矢番え動作全文
弓を体の中央に立て、動かぬよに正しく垂直に持ったまま弦を返し(弓の下の成り場あたりをもって)、「胴造り」を保ちつつ両手で物を抱きかかえるようにして右手を弓の外側に運び、甲矢、乙矢を見分けながら、甲矢を左手の人差し指と中指の間にはさみ、右手を矢を沿って返し、筈をもって一度に送り(繰り込み)矢を番える。
二度に矢を送る場合は、矢の中ほどをもって送り、次に筈をもって送り込む。甲矢を番えたのち、乙矢は羽を的の方に向け(甲矢と反対にする)、矢の走り羽にして薬指と小指、または中指と薬指の間に打ち込み、大体やのいつけ節のところに弦をあて、甲矢と乙矢が平行するように持ち、右手はもとの腰の辺に復する。
次に、三つ弽、もろ弽の場合は、右手の甲を下にし、薬指と小指で乙矢の板付をもって一度に抜き取る。四つ弽の場合は、右手の甲を上にして一たん引き出し、射付節のあたりを薬指と小指の間にはさんで抜き取る。抜き取った後は右手はもとの位置に復する。これを取矢(とりや)という。
2019年弐段審査:(立射での)矢番え動作について説明しなさい(解答は下に記してあります)
立射の場合は、矢を番える際の両拳の高さと弦の位置関係が大切です。甲矢をつけるときは両拳が目の高さと同じくらいにします。弦の位置は鼻筋を通るようにします。
解答例
矢番え動作は最初に、弓を体の中央に立てる。このとき、末弭が体の中央に来るようにする。次に、左手でしっかりもって弓が動かないようにして弦を返す。胴造りを保ちつつ、物を抱きかかえるようにして右手を弓の外側に運ぶ。後に、甲矢と乙矢を左手に差し込む。
最初に、甲矢、乙矢を人差し指と親指の間にはさむ。甲矢、乙矢を見分けながら甲矢を人差し指と中指の間にはさみ、右手を甲矢に沿って返す。その後、甲矢を番えるが、両拳の高さが目線より下がらないように注意して、筈を弦の近くまで送りこむ。弦に筈をつけるときは、弦を引っ張らず、筈をもって弦に送るようにして矢を番える。二度に矢を送る場合は、矢の中ほどをもって送り、次に筈をもって送り込む。
甲矢を番えたのち、乙矢は羽を的の方に向けて、矢の走り羽にして薬指と小指に打ち込む(中指と薬指の場合もある)。大体射付け節辺りが弦にあたるようにする。甲矢と乙矢が平行するように持ち、右手はもとの腰の辺に復する。
次に、乙矢を右手で抜き取る。三つ弽、もろ弽の場合は、右手の甲を下にし、薬指と小指で乙矢の板付をもって一度に抜き取る。四つ弽の場合は、右手の甲を上にして一たん引き出し、射付節のあたりを薬指と小指の間にはさんで抜き取る。抜き取った後は右手は右腰骨の位置に戻す。
甲矢乙矢を左手にはさんだ後は、弦が鼻筋に通るようにする。