参考資料 弓道教本100ページ
五重十文字とは、射を行うために重要な、五か所の縦横の十文字となるべきところについての教えである。
- 弓と矢
- 弓と手の内
- 弽の親指と弦
- 胸の中筋と両肩を結ぶ線
- 首筋と矢
これら5箇所の十文字線が会においてほぼ直角に十字をなしている。
弓と矢の十文字:矢を番えたときに弓と矢が十文字にならないといけない。矢の番え方が上下して十文字にならなければ、矢を発する際に矢色がついてしまう。
弓と手の内の十文字:弓は縦、手の内は横の十文字となるようにする。手の内は上下前後に偏らないようにしなければいけない
弽の拇指と弦との十文字:取り懸けをするときに、弽の拇指の腹を弦に対して一文字に取り懸けをする。したがって弽の拇指と弦とは十文字となる。この十文字は離れに至るまで変えてはならない。
胸骨と両肩の骨との十文字:胸骨は胴の骨である。縦は胴の骨を真っすぐにして、横は左右の骨が上下なく水平であることを要する。
胸筋と矢との十文字:胸筋から顔に至るまで縦に伸ばして、矢は水平にする。矢の水平を保つには、左右の肩が水平になり、左右の拳が水平でなければならない。