的中率50%を出す具体的な方法2:胴造りで中てる射を目指す

今回は、的中率5割を目指すための「胴造りで中てる射」を実現させる方法について解説します。

まず、的に中てる方法は

○胴造りで中てる射

○弓手を固定させて中てる射

の二つがあります。胴造りで中てる射とは、胴造りを最初から最後まで崩さずに中てる射です。弓手を固定させる射は離れの際に弓手のブレを極力減らす射です。

上記の中で「胴造りで中てる射」を目指してください。初めての方、これから的中率を伸ばしたい人は、矢束いっぱい引いても胴造りがぶれないように稽古していくのがベターです。その方が、悪い癖がつきにくく、かつ確実に実力を伸ばせるからです。

その理由と具体的な方法について解説していきます。

胴造りで中てる射の特徴

胴造りで中てる射の特徴は

・離れたときに肩関節はぶれない

・妻手、弓手を後ろに大きく離す

この射は弓道連盟では大離れの射法とも言われます。この射を行うと、的中率90%は難しいですが、30~50%であれば十分に行けます。

教本二巻の残身の説明文を見ると、離れたときに左拳が3~9センチ後方に、右腕が90~120度に開く離れを説明しています。この離れが、大離れの射法です。この射法は、大きくはなして、胴造りが真っすぐになっていることで矢を真っすぐに飛ばす射法です。教本三巻、祝部範士の離れの説明でも図で解説されています。

実際に、私はこの手法で連盟に所属していたとき、射会の的中率は30~50%程度を維持していました。全てはずすことはなく、一本は最低あたります。私が弓を引くのが楽しくなったのも、胴造りで中てる感覚が手に入ったからです。どのような方も身に着けるべきです。

胴造りで中てる射が中る原理は、「左右の手を均等に離して、結果的に矢を真っすぐに飛ばす」ことです。

弓を初めて間もないころは、引く際に左肩が上がったり、右肩が後ろに引けたりします。すると、離したときに左右の手が同じ速度とタイミングで開かれないために、矢が真っすぐに飛びません。さらに、離したときに弦が左腕に当たったり、小さい怪我を負います。

なぜなら、この射は引いているときに両肩関節がぶれているからです。左右の肩が上がってしまうと、矢を均等に離すことができません。この場合、左右の肩をそろえて引くように意識し、余計な肩関節のゆがみを修正していく必要があります。

そこで、「引いている最中の姿勢がぶれない射」を構築しましょう。射の手順はいかのようになります。

○ひたすら大きく引き続ける

○両手がそれぞれ後ろに開くくらいに伸びる

○的の上下に飛ぶように意識する

上記の手順で稽古をし続けます。最初の1、2ヶ月はほとんど中らず、前に飛ぶことが多いです。しかし、慣れてくるとだんだん真っすぐに飛んでくるようになります。

このようにする方法は、理由があります。

弓を大きく引くように意識すると、両腕を大きく開くことで、脇下の筋肉が効率的に鍛えられるからです。

弓を大きく開くためには、手先だけではなく、できるだけ腕全体の筋肉を使う必要があります。そのためには、腕の付け根の筋肉を使う必要があり、上腕三頭筋や脇下の筋肉が使われます。すると、肩関節周りが強化されて、弓を楽に引けるようになります。

そうして、伸び伸び弓を引けるだけでなく、離れた後に肩関節がぶれにくくなります。

先ほどの話を思い出してください。なぜ、初めての人で左肩が上がってしまったとします。これは肩関節が上がっているのではなく、「肩が縮んでいる」のです。できるだけ弓を大きく開いて、左肩を下げるように意識し、腕の付け根から押していく意識に変えていく必要があります。

すると、腕を大きく活用し、左右の肩が縮むことなく伸びます。すると、引いている形が左右にそろいます。

次に離れです。弓を離すときは、できるだけ大きく開くようにします。引けるだけ引いて、大きく開きます。

これには二つ理由があります。一つは最初に大きく開くようにするほど、後で姿勢がぶれにくくなるから。もう一つははずれたときの原因がよくわかるからです。

一つ目の理由は想像つくと思いますが、左右の拳を大きく離すと、弓の反動によって、大きく腕を伸ばせます。これによって、左右の肩の負担が軽減されます。何度も行うと、やがて肩回りの筋肉も強化され、結果的に肩関節がぶれない射法が身に付きます。

ただ、そうはいっても人によって感じ方や体の動かし方が異なります。大きく動かそうと思うと、右腕だけが開くような離れになってしまったり、左右の拳がともに下に下がる離れになってしまったりします。しかし、これは問題ありません。そのようなことを気にしすぎず、まずは「引けるだけ引いて、大きく離す」ことに慣れてください。

だんだん、「右腕を離す」意識をこめやすくなると、左腕もしっかり伸ばせるようになります。すると、飛んだ矢が「左右」ではなく、「上下」に飛ぶようになります。ここまでくれば、後少しで「胴造りで中てる射」が完成します。

なぜなら、足踏み胴造りがしっかりしていれば、矢は左右にぶれないはずだからです。

矢の長さいっぱいに弓を引いて、姿勢も気持ちも整ってきたら、離す動作も変な迷いなくできるようになります。すると、離した後の肩の左右のブレが少なくなるため、左右のブレが減ります。後、矢が下に飛びすぎた場合は、さらに弓を引くようにして的に届かせるようにします。矢が上に飛ぶようであれば、矢筈をつける位置を少し上にあげます。あるいは、より左手中指、親指の間を狭くして、弓を最後まで押せるようにします。

こうすることで、少々のことでぶれない射型を構築できます。最初は、気長に「弓いっぱい引けるようにする」ことを目標にしてください。そして、大きく離し続けて、体全体を使うようにしてください。だんだん両肩の負担を減らしてうまく全身を使って弓を引けるようになります。そうしたら、少しずつ矢所が収まってきます。

引き分けは絶対に小さくしない

胴造りで中てる射を作る過程では、どうしても矢どころがバラバラになります。その際に、「矢の長さいっぱい引くこと」をやめてください。

離れで大きく妻手を振ってしまうと、どうしても「引きすぎて体がぶれてしまっている」→「だからもっと引き分けを小さくして姿勢のブレを防がないと」と考えがちです。このように考えれば、一時的に、矢どころをまとまるかもしれません。しかし、それでもこのように「引き分け」を小さくすることはだけは考えないで下さい。

理由は、そのようにすると、体にかかる反発力が軽減されてしまい、体全体の筋肉が使えないからです。どのような武道もそうですが、まずは失敗してでも体を使って、徐々に直していく必要があります。その過程を踏まなければ、弓の反発力が増えても崩れない姿勢は手に入りません。

よく、道場に行くと「胴造りはキレイだけど中らない人」の特徴がこれです。

見た目、姿勢よくキレイに弓を引けているのですが、いざ離したときに矢が真っすぐに飛ばず、掃き矢や前に飛んでしまう人がいます。見ている側も「胴造りはキレイだけどなぁ」といったっきり、射型が特別悪くないので、直しようがありません。「型はキレイだけど中らない人」の症状とも言えます。

そのような人は、引き分けを大きくすると肩関節がぶれてしまう恐怖心があるのです。少しでも大きく引こうとすると、大きくかかった反発力に慣れていないので、体が緊張してしまいます。そうした、体の緊張を「無駄な力み」と解釈してしまい、引き分けを小さくして、肩関節をそろえて、射型だけをキレイに引こうとします。

すると、射型はキレイですが、的には中りません。下手するとこの引き方は、離した後も弓の反発力が残るために、左肩の筋肉を傷める危険もあります。

そのような問題を回避するために、少々力が入ってもいいので、大きく引くように心がけてください。

 

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