尾州竹林弓術書解説:胴造「大日如来の胴造」について解説

目中に用いる日月身という心は我は大日如来と思うふべし

陰陽の中央は大日如来なり、弓のうらはずを陽とし本弭を陰とす即ち之を天地に表す弓射る時は陰陽の中に身を置くこ心なり故に我が身を大日如来と思う心なりすなわち陰陽の中央に立ってなす弓あれば也貴人の前にても恐るる事なかれと言わんためなり恐れあれば藝あしき故なり又目中も正しからず

この内容について詳しく解説していきます。

まず、この文章を理解するためのポイントをまとめます。

・大日如来の胴造を理解する

・陰(本弭)陽(弓のうらはず)の中に身を置いても、恐れのない姿勢を理解する

・日月身の胴造を理解する

これらの内容を理解すると、胴造の文章を読めます。しかし、これまでの内容を実践すると、容易に理解できます。

足踏:お腹から開くようにして「蜘蛛の規矩」

弓構:脚から引いて後で胸を開く「墨指の規矩」

これらの内容を実践したら、次のように胴造の姿勢を作れると思います。それが、

頭を後ろ、お尻を前にする

ように意識してください。この姿勢が「恐れが少ない」姿勢になります。

足踏みでお腹、弓構えで胸を開いたら、次に胴造では、頭を後ろ、お尻を前に入れるようにしてください。詳しく言うと、尾骨を中に入れ、頭を後ろに引きます。

これによって「外部の刺激や情報に反応しずらい姿勢」が完成します。

この反応しずらい胴造を構築すると、大日如来の胴造を構築できます。次にその根拠を解説します。

大日如来の境地とは、「恐れのない」状態を指す

私たちが感情は、頭が反応して発生します。

何か物を見たり(目)、誰かの話を聞いたり(耳)、もしくは思っていることを話そうとしたり(口)、これらは頭にまつわる部位を使います。そして、見た物聞いた物に驚いたり、笑ったり、それを踏まえて自分の中で起こった感情を話したりします。

そして、その情報や言葉が同じものでも受け取り方で過剰に感情が発生することがあります。いつも以上に、驚いたり不快感を感じたりします。

そこで、これらの反応を抑えるために、「頭後ろ・お尻前」の姿勢を構築します。

まず、胸とお腹の筋肉を開いて、両腕両脚をできるだけ伸ばしてください。両脚を伸ばすことで、付け根にあたる股関節が伸びます。両腕を伸ばすことで、両肩甲骨も外側に伸びます。

股関節周りの筋肉が緩むことで、尾骨が体の中に入れやすくなります。そうすると、お尻が前に動くように骨盤が立ちます。

お尻を前に動かすと、頭が後ろに自然に引かれます。これで「頭後ろ、お尻前」姿勢が完成します。

頭で起こる反応が抑えられれば大日如来胴造が完成する

そして、

頭後ろお尻前姿勢を取れば、抽象的な言葉が全てつながって理解できます。

まず、大日如来胴造の意味は、

あなたがお尻前頭後ろ姿勢を取り、頭で起こる反応が抑えられ、大日如来のごとく、心が落ち着きバランスがとれた姿勢になると解釈されます。

バランスが取れた姿勢とは、陰と陽のバランスのことを指します。

弓の末弭を陰、陽を裏弭とします。弓は陰陽が含まれた空間です。そこにあなたの体がその空間の中に入ります。

その時、あなたの体が陰陽の境目「大日如来」に入ります。そして、あなたの姿勢が自然になれば、あたかも陰陽のバランスが整い、静かに真っ直ぐ伸びた姿勢になる

ここで、陰と陽の概念を理解すると、日月身、大日如来の考えが理解しやすいので、説明していきます。

陰陽とは、天地間にあって互いに反する性質を持った二種の気のことを言います。両者の相互作用によって、万物が造り出されると考えられました。

太陽と月、方角、男と女、このように互いに相反するものが自然界に存在しております。これらがお互いに作用をし、新たな生物、物、事、感情まで作り出されます。

そして、陰陽の境目の線を大日如来といいます。弓の中に混ざる陰と陽の空間の中で、大日如来の如く空間の中で、恐れのない、無駄な感情のないバランスが取れた状態になれば、あなたが大日如来になります。

大日如来になるとは、あなた自身心と体に無駄や不安感のない状態になることを指します。お尻前にし、頭後ろ姿勢を作ることで、頭で起こる反応を起こりにくくし、心のバランスが取れた姿勢を構築します。

 

日月身(胸が開き、頭が休む)の胴造の作り方

では、次に陰陽のバランスが取れた状態を違った角度で解説します。そこで、日月身の状態を理解します。

日月身は、日が陽。月が陰です。これは、体内に陽の成分と陰の成分を二つ合わせて自然な状態を作るように解説しています。

陽の成分とは、太陽のように「外に広がる」ことを指し、陰の成分とは、「内に近づく」ことを指します。

これは、先ほどの自然な姿勢状態をもう少し詳しく解説したものです。

今回の場合、具体的には、胸、お腹が陽であり、頭、首が陰の働きになります。

胸とお腹が「陽(日)」のように広がり

首の後ろが「陰(月)」のように広がる

二つの状態が同時にバランスよく整えば、自然に心が落ち着く胴造が完成します。

そこで、お尻が前、頭後ろ姿勢を構築します。

お尻が前に出ることでお腹と胸が開きます。その上に頭蓋骨を乗せるように首の力を抜きます。そうすると、首の後ろが緩みます。こうして、無駄な感情が出にくい姿勢を構築できます。

頭が前に出ると、首の後ろの筋肉が緊張します。人の首の後ろには自律神経という感情をコントロールする神経が存在します。首の後ろの筋肉が緊張すると、自律神経が圧迫されます。

そのため、頭の反応が抑えられた胴造のためには、「胸を開き、首の後ろが緩んだ胴造」が大切です。

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