斜面打ち起こしの方法とポイントを理解する

日置流は他流と違って打ち起こしの段階で少し弓を押し開いた状態で打ち起こします。これを「斜面打ち起こし」といいます。

 

弓構えの姿勢(左に弓を少し開き、右手首が弦に引かれた状態)から、再び型が上がらないように気をつけて、右手にて一貫目(4キロ)の物を持ち上げるような気持で斜め上方に両手を上げます。

 

射の技術の向上のためには、斜面打ち起こしのやり方を理解することは大切です。ここでは、斜面打ち起こしの内容について解説していきます。

 

 斜面打ち起こしをする方法
斜面打ち起こしでは、まず弓構えにて取り懸け、手の内、物見の動作が完了して左の拇指を的に押し当てるごとく、左に弓を少し開き、右手は肘より手先を軽く内に捻る気持ちを持ちます。肘を中心として動かさぬまま、左に弓を少し開いたと同時に右手首が弦に引かれます。

 

このとき、下腹に軽く力を入れ、背筋を伸ばし、首筋をたて、頭持ちを崩さずに静かに一呼吸します。この態勢が整ったならば、静かに右手で弦にて弓を打ち起こし、左手はこれにしたがって上げていきます。

 

このとき体は沈むような気持ちにします。これは左手が右より高く上がることを防ぐためです。微妙な手の内は左が高いまま引き取るとそれ以後力を価発揮できないまま発射におよびます。

 

 打ち起こしの完成は矢先と両肩で決める
これで打ち起こしの完成となるのは自分の左斜め上方に矢の的に向けて、矢先がやや低く、左右の手先は両肩が上がらないところで止めてできるだけ高く上げます。これにより、斜面打ち起こしが完了します。

 

正面打ち起こしの場合、両肩が上がらないところで止めるわけでなく、肘の角度が45度となるように高く上げます。斜面打ち起こしの方が、拳の位置は低くなります。

 

 正面打ち起こしとどっちがやりやすい?メリット、デメリットは?
まず、斜面打ち起こしでは両手先は肩が上がらない程度に上げると書いてあります。打ち起こしで拳をそこまで上げないため、動作が早く完了できる、引き分けの初動に入りやすい、肩に負担が少ないといった利点があります。

 

斜面打ち起こしでは、両手先は少々低くても良いです。ただ、正面打ち起こしでは上げられるだけ高く上げた方がやりやすいです。

 

なぜなら、弓構えをとって、正面打ち起こしをしてみて、自分の額程度で両手先をとめると、自分の両手はどうなっていますか。おそらく弓構えのときと同じお互いが向き合って、円相の形のままになっていると思います。

 

これが、肘の角度が地面に対して、45°程度になるくらい、高く上げてみましょう。そうすると、両手の向きに違いが出ます。

 

45度まで高く上げると、自然に両手の向きが外に開くように動くと思います。これが、のちの大三で3分の1押し開いた形につなげやすくなります。

 

斜面打ち起こしの場合この高く上げる必要がありません。なぜなら、斜面打ち起こしの場合、大三という弓を少し押し開く動作を弓構えの段階でやってしまうからです。

 

なので、斜面打ち起こしの方が高く上げなくていいし、大三も取りやすいです。これは、正面打ち起こしでいう「大三」の動作が省かれるためです。

 

さらに強い弓を引くのも、最初から弓を少し押し開いた状態で始まる斜面打ち起こしの方がやりやすいです。

 

日置流のこの斜面打ち起こしは押し開く過程ででてくる様々な腕や上半身の力みを一切抜いた合理的なやり方といえるでしょう。

 

しかし、いいことばかりかというとそうではありません。それは、日置流の斜面打ち起こしは正面打ち起こしとの弓の引き方が違うからです。

 

斜面打ち起こしは最初弓手だけ押して、引き分けで右肘を体に引き寄せ、会に持っていく引き方です。つまり、打ち起こしの段階で左手に力が入った状態でスタートします。

 

一方正面打ち起こしは打ち起こしでは弓にかかる力はゼロ、大三をとるときもうまくやれば、弓に受ける力をほぼゼロでとることができます。そして、引き分けで左右均等の力で押し開く引き分けをすることができます。

 

つまり、引き分けでの左右の力のかかり方が違うのです。これが意味することは「離れの違い」です。日置流の場合、離れが小離れになりやすくなります。一方正面打ち起こしは体が衰えても中離れ、大離れをすることはできます。

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