本記事では、0−3ヶ月の初心者対象に、どのような環境でも、自分で弓の引き方を勉強できて、実力を伸ばしていく方法について解説する。
そして、習い始める際には、「現状の弓道教室の先生の事情を客観的に理解する」ようにしてください。
まず、今の現状を踏まえた上であなたがやるべきことを端的に言いますと、
【本記事に書かれている条件に該当する先生の場合】
・先生を信用しない、自分で考えない
ことを意識してください。
具体的な条件とその理由について解説します。
この先生から弓の引き方を習うと下手になる
あなたが弓道教室を受けてみて、先生の印象が次のような感じであれば、その先生を信用しないでください。
・家で練習するときは、ゴム弓すら持ってはいけないという
・3ヶ月、作法の歩き方・座り方ばかり教えて、少しでも形が悪いとダメ出しする
・高圧的
このような先生にあたってしまったら、即刻その先生を信用するのをやめてください。
その理由を、現状を踏まえて言います。
合理的に初心者に弓の引き方を教えられる先生はほとんどいない
現状の弓道の先生で「初心者から引きやすく、合理的に責任感を持って弓の引き方、作法を教えられる」先生がほとんどいません。
すでに、全国の弓道関係者から、初心者弓道教室の「指導レベルの低さ」は何十回と聞いております。
これまで、3000人以上の弓道関係者、29都道府県の出身者から、弓道教室の現状を直接聞きました。それを見ると、
「自分の勉強不足を隠すために、ダメ出しと圧力でしか生徒を指導できない先生、わからない内容を聞けない雰囲気を出す先生」が少なくありません。
その一例をご紹介します。
・3ヶ月、歩き方座り方ばかりで弓を引かせない
・わからない内容を聞けない、小難しい内容を質問すると「あなたには早い」と言われる
・体をベタベタ触られるため、体は緊張しっぱなしで弓矢の扱いがしずらい
・内容を覚えても新しい内容を次々ダメ出しが来るから、結局覚えきれずやる気だけが下がる
・先生が3ヶ月ゴム弓も家で練習するのも禁止だと言われる
・最低限の内容だけを教えたら、放置される
・先生が怖い、何か間違えたらすぐに怒る
このような理由で、既存の弓道教室や指導者では教えられない人ばかりです。パワハラによって、緊急会議を開いた地区もありました。
だから、「既存の弓道に籍を置きながら、理論弓道で引き方を学ぶ」人が少なくありません。
もし、内容は教えられないが優しい先生(細かく教えられないが干渉はしない、頼るのは難しいが圧力的な物言いはない)ならまだ良いです。なぜなら、その環境にいてあなたが不快にならないからです。自分一人で実力を伸ばしていけば良いのです。
しかし、やり方を押し付けて、他のやり方を少ししたらすぐに怒る先生についたら自分で勉強してください。
自分で実力を伸ばせる人が本物です。言われた通りにやって一時的にうまくなっても、どこかのタイミングで自分でできるようにしなければいけません。
であれば、先に自分でできるようにしましょう。
というように、自分で勉強することを強調する理由をお話しします。
残酷な内容を教えます。
綺麗な形を求めると、9割不幸になり、段を取るともっと不幸になる
あなたが今教わっている弓道の基礎を勉強します。
さらに弓道をうまくなろう、綺麗な形を求めよう、そして段を取ろうと思うでしょう。
結論から言いますと、そのように綺麗な形を求めると不幸になります。
段を取得するともっと不幸になります。
どの道、最終的には不幸な道をたどることをお話ししておきます。
なぜなら、今の形式的な射型ばかりを気にする稽古に時間を費やすと「結局、どんどん形が崩れて、やる気が下がるから」です
さらに、的中や段をとっても一時的には幸福感はあります。しかし、その感動はすぐに消えて、結局また中らない射に陥り、不幸になります。
なぜ、そうなるかを解説していきます。
今日の先生の指導される内容はほぼ全て、弓道の段を取るための指導内容です。
だから、歩き方座り方ばかりやらせるし、慣れてきたら昇段審査を受けさせます。
しかし、今の段を目的とした弓道の指導内容は形式的内容は、間違っているところや明らかな誤りが多いです。これが訂正をされていないので、ほとんどの人が射癖・怪我・事故が起こってしまう問題があります。
(これについては、10冊以上の文献をもとに、文章の部分的な変更や写真と絵の書き換えなど、文章の真意が伝わらないように記述した文章の解説本などをみてみてください。→正しく、弓道の本を勉強する
この内容は、今でも指導内容で使われて、そして変わることがありません。つまり、綺麗な形を求めると高い確率で不幸になってしまいます。
しかし、そのような指導内容でも、人によってはうまく進んでいます。それは、現代弓道の大半は、軽い弓を使っているからです。
軽すぎる弓を用いれば、たとえ射型の指導や筋肉の使い方を間違っていたとしても、表面の形は悪く見えないです。
肩の線や手首の向きなどは崩れていないように見えるため、間違った内容でもできてしまいます。
このように言える根拠として、その人たち全員に25kg程度の弓を引かせれば、容易にわかります。
男性の場合、弓道で腕力を使わず、大三をとれる技術が試されるのは25kgからです。それより下の弓力の場合、スムーズな大三の取り方がわからなくても腕力でなんとか引けてしまいます。
間違った教えでも、容易にできている。しかし、技術がない人は重い弓を引かせれば容易にわかります。重い弓だけは、ごまかせません。姿勢からゆみの引き方まで本当に勉強していないと、わからないからです。
しかし、軽すぎる弓では、腕や肩が力みようがないために、形だけは綺麗に整います。別に段級審査ではそのような能力も求められず、ただ単純に「的中と綺麗な形」さえできていれば、弓道の世界で段はとれてしまいます。
だから、多くの人は、軽い弓、軽い矢で少ない労力で「段」というものを手に入れようとします。
高い段を取れば、ダメ出しばかりの先生から言われなくなるし、みんなから何となくすごいと思われます。
このような理由で、的中、段、形だけを求めたくなる弓道家が増えていきます。
そうして、その時は調子が良く的中や良い結果が得られたとしても、結局身体の使い方が間違っているため、後で悪い形になってしまい、それが直らなくなります。
だから、結果が出たとしても不幸になります。
この根拠を知りたければ、今の弓道で開催されている、高段者が集まる全国大会などを見てみてください。
段が高い人ほどほとんど的中していません。全国で指導者のレベルを認可された人の集まりであったとしてもです。
これは、今の現代弓道で提唱されている「正射必中(正しい形に整えれば、必ず中る)」の解釈が違っていることの証左と思われます。
根本的に今の弓道の八節の教え、射型に対する考え方が間違っているからです。
数学で間違った公式を教わったら、いくら問題を解いても出てきた答えは全て間違いになります。
綺麗な形を求めても、その教わっている内容に多くの欠陥があるため、不幸になります。それでうまくいったとしても、その間違った形によってもたらされる悪い部分はいずれは顕在化するため、もっと不幸になります。
教室に残る弓道家の割合は非常に少ない
そして、弓道教室の終えた後、大体何割くらいの人が残るかについてお話しします。
大体教室で8割強、1年で9割五分以上の人がやめています。
私は全国に弓道関係者、仲間がいます。その中で弓道教室で一年間残る人が何人くらいいるのかを聞いています。
愛知県2名の証言:20人中残ったのが3人、別の地域では20人中5人
神奈川件1名:20人中2人
東京都4名:20人中6人、20人中3人、20人中0人、20人中3人
埼玉県1名:20人中4人
大阪1名:20人中2人
どこも残っている人はめちゃくちゃ少ないです。
まず、教室でゴム弓を使って約2ヶ月弓を持たずに「八節、歩きかた、などの作法」を習います。
そこからフォローアップのために連盟に入ります。約半年間、先生のいる時間帯にいつも時間を併せて、定期的に「作法、巻藁」がずーっと続きます。約半年、地域によっては一年続きます。
この間にみんなやめてしまいます。
理由は主なようなものがあります。
・いきなり持たせると危険
・作法をすることが修練であり、その地道な修練をするのが弓道だと言い張る
このような内容によって、今の弓道の指導が続きます。当然、毎週2時間歩き方だけ勉強し続けるのは苦痛と退屈が積み重なりすぎるため、やめてしまいます。
今の弓道教室で残りやすいのは、60歳以上の方です。社会人のように仕事が忙しい人はほぼ、今の弓道教室を続けるのは難しいといえます。
そして、今弓道教室で教えている弓道家もほとんど60歳以上です。そして、彼らの都合でしか、指導スケジュール、教え方もできない。このような理由で、弓道の人口もほとんど増えていません。
全国、あらゆるスポーツが公共施設でできますが、一つの団体が公共施設を最も利用しているのが弓道です。全国の弓道場を見ても、地元の弓道団体がある弓道場は、9割以上、一般利用を含めて、皆その弓道場に入らないといけません。
にもかかわらず、ここ数年で全く増えていないところは、今の弓道の指導システム、体系では弓道人口を増やすのはほとんど不可能と言えるでしょう。
次に、
指導者が初心者に教えられない理由
を解説すると、現役指導者が持っている弓の引き方の内容が8割以上間違えているからです。
具体例を挙げます。
指導者は自分たちのやり方しか、初心者に教えられません。だから、むやみやたらに初心者の体をベタベタ触り、弓を引かせようとします。
とにかく自分たちの思う綺麗な形にはめこもうとしないと指導者自身が不安なのです。このように、無理やりその人に綺麗な形にさせようとして、拳や肩を掴まれたりします。
ここで教わる側が頑張って合わせようとしてしまい、結果からだが窮屈になって、弓を大きくひらけなくなり、やる気が下がります。
次に、その求められた形に合わせようとしても、その内容自体が文献、解剖学ともに間違えているために、より悪い方向にむかいます。
例えば、初心者で、しっかり弓を引ける射型を身につけるためには、「両腕を大きく開き、拳が下に下がるくらいに開く」と弓道教本に記載されています。
この内容は、今の現代弓道の弓の引き方の大元、源流となった「尾州竹林弓術書」にも同様の内容が記載されています。
しかし、現代弓道では、左右の拳の高さが一定に揃うのが理想と教えます。この離れを覚えないと、審査に合格しないからです。
そのため、教える側は無理やり左手が落ちないように弓を強く握ることを教えたり、右手が落ちないように、右手首を内側に捻るように教えます。
弓を強く握ると、離すときに左腕が伸びないために、弦が左腕に当たりやすいです。右手首を内側に捻るように教わると、離れで弦がスムーズに外れません。したがって、暴発が起こりやすくなります。
こうして、初心者は本来正しいと言われている
なのに、指導者はこのことを本当に理解せずに、離れを出す時は「とにかく離す」としか言いません。だから怪我も多い、指導者もそのやり方を変えようとしない。結果、初心者の弓道家が集まりません。
その他、弓の使い方、弦輪の作り方、打起の仕方から、姿勢の作り方まで、あらゆる部分で誤りが間違いがあります。
こうして、ほとんどの弓道初心者は
・だんだんと体が窮屈になってどんどん引けなくなっていく(間違った内容によって)
ようになります。
それを見た指導者は
・やっぱり初心者に弓を持たせるのは危険だ、弓を急に引かせてはいけない(自分たちの間違った内容は変えずに)
と勘違いします。
だから、初心者は3ヶ月も半年も「ゴム弓・歩き方・巻藁だけ」をやらされ続けます。
そして、みんなやめていきます。
そうして、彼らは自分たちでやりかたをかえません。挙句には、自分たちのやり方ができない🟰できていないと思い込み、ダメ出しをしたり、自分たちのルールや考え方を無理やり押し付けるようになります。
以下に、その被害を受けた人の一例をご紹介します。
私が最も頭に来た高段者の投稿がこれです。
あなたの射は人を殺傷する矢だ
こんなことを初心者の前で平気で言う高段者がいるのです。ドン引きです。
こんなことを言うくらいなら、正しい形?だの、美しい射とか言うな、と強く思います。
その危険な弓の扱い方を初心者でもできるようにするのが本来の指導者の仕事です。
それができないのは、今の弓道指導者があまりに、弓具の使い方から弓の引き方まで知識が乏しすぎるため、改善の仕様がないのです。
実際に、私はこれまで、オンライン含めて、延べ10000人以上の初心者に弓の引き方を間接的に教えてきました。
弓道教室に入ったが全くうまくならない、先生の言われた内容の通りにするとミスが間違いが起こる、でも弓道を続けたいと教えを乞うた人1000人以上、の方に指導内容、事情を聞いております。
その1000人は皆、私の指導によって、弓の引き方は劇的に改善されていきました。
中には、今所属している指導者の人間関係すら改善した人までいます。
今、弓道の世界の指導を改善できる方法は現代弓道の人たちは持っていません。
だから、その被害を受けた人が皆理論弓道をみて直しています。
ほとんどの指導者は、初心者には弓の引き方が危険ではありません。
今の教え方があまりに不合理すぎて怪我をしてしまうが、合理的な理由と思います。
今の高齢者世代の弓道家が、今の若い人たちに弓を引きやすくする環境作りをしてこなかった結果といえます。
もう高齢者高段者世代に弓の引き方を正しく教えられる人はいない
私は彼らの方を持つわけではありませんが、このようなやりとりになってしまう別の理由を解説します。
彼らは、今の弓道のやり方しか教わっていません。
だから、初めての人ができなくても理解ができないのです。
確かに、今の八節の解釈、弓の持ち方から道具の使い方まで間違っている部分は多いです。
しかし、教えている側からすると、「なぜ、私たちが普通にできたことが彼らはできないの」「?教わる側のやる気の問題じゃないのか?」と思っています。
だから、ダメ出ししたくなります。
上記のようなメールをした先生には本気で「あなたのことをやっているんだ」と言っている人もいます。
しかし、今もこれからも変わることはありません。頭ではわかってはいても、適当な指導と形式的ダメ出しによって、自然に筋肉を伸ばせる身体の使い方をできなくさせるように無意識に指導者たちがしていき、やがて最終的に、自分たちの団体すら、会員が全く定着せず、没落する。そのようになると大いに予想できます。
それで、これに対する解決策を言います。
あなた自身で弓の引き方をうまくなる
今、あなたが通われている弓道教室や団体で人間関係に困っていない。もしくはダメ出しをする高圧的な指導者がいなければ何も問題ありません。
しかし、今のあなたの弓道環境が、指導レベルの低い指導者にあたってしまった、その指導者は人にダメ出しすることでしか、人を導くことのできない指導者であれば、
指導者に頼るな、自分で弓を引け
このマインドに切り替わることで、あなたはもう先生に惑わされることはありません。
当サイトにて、自分で勉強練習できる環境作り、練習方法、考え方を全て変えていきましょう。
・その指導者の指導されている内容をできるようにする
・ただし、その先生からやり方を教わるのではなく、理論弓道で関連する悩みをYoutubeの動画で検索して、解決策を取る
・その先生の前では指導に従ったふりをして、自分で弓の引き方を向上させていく
ようにしてください。
こうすれば、あなたはどのような環境にいても、弓引く技術を改善できます。
ここまでは、あなた自身に指導者に対する捉え方を変えてもらうために、色々な事実を言いました。その次に、実際に弓道を稽古していて、次の壁をご紹介します。
2−3ヶ月、教室で実践練習させてもらえず、飽きてやめたくなる。
次に、この問題を改善しなければいけません。形ばかりの八節動作で飽きてしまい、悪い方向にいきます。
そこで、この環境を打破する方法をお伝えします。
「3ヶ月、基礎練だけで、どんどんあなたの身体が変わっていき、弓の引き方が変わっていく具体的手法」についてお話しします。