弓を堅く握らない方法

範士の先生の説明を見ると、いろんな表現を使って手の内を説明しています。そうした内容を理解することで、手の内を整え、押し動作を行うことができます。

 

ただ、こうした説明を聞いても握りすぎてしまったり、大三で左手首をひねりすぎたりしてしまい、うまく押し動作を行うことが行えない場合があります。

 

そのため、手の内を整えるときに行き詰ってしまった場合、別の考え方として知っておきたい手の内の整え方を範士の先生の言葉を引用して解説していきます。

 

 左拳に力が入りすぎたら固く握らないことを心がける
手の内の整え方にはあらゆる教えがあります。例えば、「三指をそろえましょう」「人差し指と親指の間の皮を巻き込むように大三をとる」といったものです。

 

ただし、これらの教え方は人によって合う合わないがでてきます。なぜなら、手の内は「押す方向」「右ひじの位置」「弓」といったあらゆる要素があります。そのため、言葉をそのまま受け取って行うとかえって押し動作ができないことがあります。

 

例えば、「人差し指と親指の間の皮を巻き込むように大三をとる」の教えを受けたとします。すると女性のように筋力が小さい人が行うと、皮がよじられすぎてかえって手のひらに圧力がかかりすぎてしまいます。その結果、手の内が控えすぎたり、力が入りすぎたりして押してが押せなくなってしまいます。

 

そうした場合、一度言葉のとらわれを取り除く必要があります。ここで、手の内の握りをシンプルに考えて、まず「固く握りすぎない」ことを考えましょう。柔らかく包み込むように弓を握るのです。

 

理由は言葉にとらわれて、弓と掌の抵抗が大きくなっているからです。言葉で指や手首の説明が入ってしまうと、どうしても力を入れたくなってしまいます。そうならないように、軽く握って手の内のやるべきことを終えるようにしましょう。

 

その状態で手の甲を丸くするようにすれば、軽く包み込むように弓を優しく握ります。このように、軽く握ることで拳の動きや押し動作がスムーズに行えるようになります。

 

どこに特に力を入れるというでもなく、全体惣がかりで軽くフンワリ握り〜松井範士〜

 
 薬指と中指の付け根を離す
手の内で左拳を握りすぎたり詰まってしまったりする人の場合、頭の中で、固く握らないようにしようと思ってもなかなかできないことがあります。

 

この場合、もう少し具体的に考えることで解決に向かいます。固く握らないと考えてできない場合は弓と掌の接触面積をおさえることを考えます。

 

弓と掌の接触面を減らすことで、弓の握りを軽くすることができます。頭で軽く握ろうとわからない場合は、弓と掌の間をぶかぶかにする気持ちで手の内を整えましょう。

 

左手の手の内は、弓と掌との接触面をできるだけ小さくし、しかもシッカリと軽く締まって弓の働きを最大限に活用できるようにするのが主眼〜高木範士〜

 

これにより、大三での押し動作で力みがなくなり、強く握りすぎることもありません。弓の反動力を殺さず、押し開くことができます。

 

さらに具体的に話すと、「薬指」「中指」」の付根です。この二か所になるべく当たらないように、小指と親指を寄せて手の甲を丸くしましょう。この動きに合わせて人差し指を上に向けるように軽く曲げると親指がさらに下に向き、手のひらの中に張します。これを別名、神永範士の実践していた「三角の手の内」とも呼ばれます。
 
「手の内」の整え方は、私は三角の手の内といっている。左手の拇指と小指とを接近させると、人差し指との間に三脚の形ができる。〜神永範士〜

 

中指以下の三指を指先をそろえて一枚とし、指先から曲げて拇指と組ませる。中指、薬指と弓との間にやや空間ができるようになる。この空間は弓返りの際、手の内に反動がこないで冴えるのである。〜神永範士〜

 

 

 

三指をそろえるときに、掌が少し丸くなり、薬指と中指の根っこの部分が弓と当たらないようになります。この部分が離れると、弓の圧力がなくなり、軽く握るように手の内の押し動作を行うことができます。

 

人差し指は少し曲げて上に向ける理由は親指の付根の筋肉が下にしまりやすくなるからです。これにより、手のひらが小さくなって、かつ弓に接触の少ない理想の手の内が完成します。
 
人差し指は根本の関節を固くせず、強く真っ直ぐに伸ばさず、充分に湾曲させてフンワリとさせると、拇指の付根の筋肉が下に締まりやすくなり、人差し指の付婚の骨が柔らかく逃げ、角見の働きを助長する。〜高木範士

 

 慣れてきたら中指と親指しか意識しないようにする
これは、上級者のレベルになりますが、手の内で指を整えるときに、最小限の意識だけで済ませる方法があります。それは、中指と親指だけ意識することです。

 

手の内を整えるとき、中指と親指でわっかを作るように意識し、他の二指には何も工作を入れないことです。これは、本多流の射法に乗っている手の内の方法でもあります。

 

弓を握るにも拇指と中指の二本で軽く握り、他の無名指と小指の二指は、無心に添付した程度の握り方がよいと握り方を愚考する〜鈴木範士〜

 

ただ、拇指と中指とにて輪を作って軽く握り、他の無名指・小指はただ弓に巻き付けておくだけで一切の工作をやらないから〜祝部範士〜

 

引き分けのときに中指が少しずつ締り、離れのときの弦が返ると同時に中指が的方向に動きます。このときに起きる回転運動で弦は返ります。中指が一番弓の位置から動きます。そのため、中指の動きだけ大事にすることで、離れ強く、弱い弓でも握りのずり落ちることのない手の内が完成します。

 

ただ、このやり方は注意が必要です。それは、小指薬指を意識しないことにより、拳の構造が壊れてしまうからです。意識することが少なくなるため、楽にはなりますが、手の内の構造が崩れて、的をはずしていることに気がつかないことがあります。

 

さらに、この手の内は大三、引き分けでしっかり左右対称に胴づくりが整って押せていないと小指薬指が手のひらで動いてしまいます。そのため、初心者や手の内を改善したい人にはあまりお勧めできないものであり、さらに上を目指したい人に試してみるひとつの案としてとらえておくのが大切です。

 

手の内は言葉や説明にとらわれるとかえって押し動作がしにくくなることがあります。その場合、手のひらと弓との接触面を小さくし、固く握りすぎないように心がけましょう。

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