親指付け根の筋肉が緩まれば、的中率が劇的に向上する

的中率を向上させるために必要なことは何か?今回は、このような内容について解説していきたいと思います。

弓道の世界では、中々的中率を向上させる方法について語られることはありません。一応あるにはあるがどれも抽象的でわかりにくい者です。

もちろん、抽象的になってしまうのはしょうがありません。なぜなら、弓は上が長くて下が短くできているからです。引いている最中、弓の上部は均等に力がかかっている訳でありません。毎回の射で微妙に感じ方が変わるのは仕方ありません。

ただ、それでも的中率をある程度はあげたいものです。そこで、出来るだけ的に当たる確率を30ー50%上げるために、必要な内容についてまとめました。

具体的に「親指の付け根」です。親指の付け根が柔らかくなれば、的中率は向上します。これらは解剖学的にいくつか根拠があります。

的中率が伸びず悩んでいるかたは、ぜひ実践してみてください。

的中率を向上させるための二つの条件

的中率を向上させるためには二つがあります。一つは「矢の長さいっぱいひくこと」です。矢の長さいっぱいにひくと、両拳が的の線上を通るからです。

もし、右拳が的の線上を通らなけらば、矢は真っ直ぐに飛びません。

このように、左右の拳を的の線上に通すためには、矢の長さをいっぱい引いて、右肘を出来るだけ、肩より後方に引きつける必要があります。

ここまでは、弓を引いている方は想像しやすい内容と思います。しかし、同時にこのように感じるかもしれません。

そのように、矢の長さいっぱいに引いても、的に当たらないことがありますが?

この理由を説明するために、次に「親指の付け根の向き」が大事になります。親指の付け根の向きが正しく真っ直ぐに向けば、的中率が上がります。

なぜ、弦は頭や頬に当たらないのか?の理由を明確にすれば、矢が真っ直ぐに飛ぶ

的中率を向上させるためには、矢を真っ直ぐに飛ばさないといけません。そこで、矢を真っ直ぐに飛ばすために必要なことを一つの質問とその解説で説明したいと思います。

その質問が「なぜ、弓道に置いて、弦が頭や頬に当たらないか」です。

みなさまは弓道に置いて弦が頭や頬に当たらない理由について説明できますか?一見、当たりそうですよね。脇正面から見て弦は耳より後ろに多いかぶさるようになっています。このまま弦を外して、真っ直ぐに飛ぶとするならば、弦は耳、頭、頬に当たるはずです。

しかし、現実は当たりません。初心者の方はメガネを飛ばしたり、頬に当たったりしますが、それでも大部分の人は当たりません。たとえ、後ろからみて、弦が頭を覆いかぶさっても。

この理由は、親指が外側に向いているからです。

弦は外れるさいに、的に対していきなり真っ直ぐに飛ぶ訳ではありません。最初は親指付け根にある懸け溝から外れてから的方向に飛びます。であれば弦は外側に向いている親指から添うように動くため、一瞬だけ「外側」に動きます。

この一瞬外側に向くことで、弦は耳や頭の外側を通るように動きます。

しかし、多くの人は、本当に弦が外に通っているのか?と思うかもしれません。弦が外を通るなら、体より少し通るなら、矢は真っ直ぐに行かないのでは?と、なぜなら弦が外側を通るのであれば、弦自体は真っ直ぐに飛ばなくなると推察されます。

しかし、弦が外側に通っても、矢は真っ直ぐに飛びます。弦は一瞬外側を通っても左拳の位置は変わらないからです。

弦が親指に沿って一瞬外側に動いたとしても、弓の位置は変わりません。つまり、弦が弓の方向に戻る間に再度弦は的の線上を通るように動くのです。

このように、弦が外側に戻っても、最終的に直線方向に弦は進みます。

今、弦が体の外側を通るように動くと力説しましたが、実際には「ほんの少しだけ」しか通りません。

矢を離す動作をした時、右肘と左拳は体の後ろ側を開きます。つまり、弦が外側に離れてから右拳が開くのではなく、実際には弦と右拳は同時に開きます。

つまり、親指がガイド弦が外側に動くようなガイドになっているわけではありません。親指を体より後ろの方向に動かすことによって、結果的に弦が外側に動く力が少しだけかかったぐらいに考えても良いです。

つまり、「なぜ弦は頭とほほに当たらないか?」という問題についての回答です。

・会の時に親指が外側に向いているから弦は当たらない

・離れる時に、弦が親指に添うように動くため、一瞬外側に動くため、耳や頭の外側を通過する

・しかし、左拳の位置は変わらないので、左手近くに弦が戻る最中に外側に動いた弦は的の線上に戻るように動く

これらの内容を理解すれば、矢がなぜ真っ直ぐに当たるかについてわかるようになります。

弦は真っ直ぐに飛びすぎても、外側に通りすぎてもダメである

次に、矢が真っ直ぐに飛ぶ原理がわかると、弦が真っ直ぐに飛びすぎても外側を通りすぎてもだめなことがわかります。

まず、弦は真っ直ぐに飛ばしてもだめです。理由は、耳やほほに当たるからです。弦が親指から外れる段階で真っ直ぐ弦が飛んでしまうと、的より先に耳に当たります。耳に当たると弦は真っ直ぐに行きません。それだけでなく、左胸、左腕に当たることもあり、これらは全て左親指付け根が的方向に向きすぎることから起こります。

次に、右親指を外に向きすぎてもよくないとわかります。なぜなら、外に向けすぎると、弦が外側を通りすぎてしまい、弦が外から的の線上に戻って来るときの弦の振動が大きいからです。

このように弦が蛇行すると、矢を的方向に真っ直ぐに押し出せなくなるため、矢が真っ直ぐに飛ばなくなります。

つまり、矢を真っ直ぐに飛ばすための条件として、まず最初に

「親指の向きは真っ直ぐにも外側にも向けすぎてはいけない」

ことがわかります。

右手首を捻る指導で、大部分の人は的に当たらなくなる

このために、弓道の世界でよく言われる「右手首を捻るようにする」という教えは的中に繋がらないことがわかります。

弓道の指導では「右手首を捻るようにする」と解説されることがあります。理由は、手首を捻ると親指が的方向に向けやすくなるからです。実際に、弓道の世界では、矢を真っ直ぐに飛ばすためには、「親指を的方向に向けて、その方向を維持してそのまま離す」と解説される先生もいます。

あるいは、口わりを唇付近にして、右手首を捻っている人もいます。この理由も、そうすることで右手親指が真っ直ぐに向くからです。この状態で弦をはずせば、弦が的方向に進むために、矢が真っ直ぐに飛びます。

しかし、大部分の人はこうはなりません。ほほに当たったり、左腕に当たったりします。あるいは、理論上「親指は真っ直ぐに向ければ当たる」という指導を実践しても、実際にたくさん的に当たっている人はたくさんいる訳ではありません。

つまり、親指は的方向に向きすぎてはいけないのです。

矢の長さいっぱいに引いても、矢が前に飛んでしまう理由

親指の向きと矢の飛び方の関係を理解すれば、矢の長さいっぱいに弓を引けても、必ずしも矢は真っ直ぐに飛ばないことがわかります。

先ほど、右肘を後方に入れれば、右拳が的の線上を通るように動き、矢が真っ直ぐに飛ぶと解説しました。つまり、「大きく引けば、矢は的に飛ぶ」ように思います。しかし、親指の向きを考慮すると、矢の長さいっぱいに引いても外れることがあります。

理由は、矢の長さいっぱいに引いた結果、親指が外に向きすぎるからです。

矢の長さ一杯に引くために、右手をより後方に動かそうとしたら、右手の掌が的に向くように動かしてしまう場合があります。こうすると、右手親指が体に対して外側に向きすぎてしまうために、弦が外側に通り過ぎてしまいます。その結果、矢が真っ直ぐに飛びません。

あるいは、大きく引き分けようとして、中指で親指を押さえつけすぎてしまって、親指が潰れてしまう場合があります。このようになっても、矢は真っ直ぐに飛びません。矢を離す時に、親指が外や内に動いてしまうからです。

このように、矢が真っ直ぐに飛ばない要因は複数あります。しかし、「矢の長さいっぱいに引けているか」「親指が内や外に曲がりすぎていないか」の二つだけに絞ってその原因を考えれば、的に中てることができると想像できるのではないでしょうか?

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