あなたは稽古中に次の5つの悩みを抱えたことはないでしょうか?
「引き分けでの左肩のつまりが直らない」
「どうやったら矢どころが安定するんだろうか」
「大きく引こうと思ってもどうしても引けず、離れがゆるんでしまう」
「教本の書かれてある文章が抽象的すぎてわからない」
「地方の先生の話しされる内容がどれもバラバラでどの先生を信じていいかわからない!」
このような悩みは持つことは大切です。なぜなら、私も皆同じことで悩んでいたからです笑。
今回は、このような場合に弓道の稽古でやるべきことを明らかにし、稽古レベルを高めていく方法について解説していきます。
実は、あなたが持っている弓道の悩みを解消する方法はたった一つ存在します
実際に体験された方に悩みの解決法を聞く
上記に述べたような悩みを解決するためには、必ず、人に聞いて改善策を考えるようにしましょう。
その理由として、自分の射癖の悩みは、一人ではなかなか直らず、ひどい場合には、余計悪い方向に進んでしまう可能性があるからです。
そのために、自分の悩み事を明確にし、改善するためには一人ではなく、複数の人に意見を求めるようにします。
ただ、このときは資格を手に入れた人ではなく、なるべく「苦労し、実際に悩みを克服した相手」に聞くようにしましょう。
経験した人にしか、明確な直し方は伝えられない
例えば、あなたが「ゆるみ離れ」や「早気」などの射癖にかかっていたとします。
その上で次の二人がいたとして、あなたはどちらに悩み事を聞きますか?
A「ゆるみ離れ、早気など様々な射癖にかかり、苦労しながらも
最終的には試行錯誤して改善し、今は問題なく引けている人」
B「高い段をお持ちであるが、深く考えることなく引いてきた人」
おそらく、ほとんどの方は「A」の人に改善策を聞くと思います。なぜなら、射癖を直したり、弓道の実力を伸ばすためには、「資格」よりも、「実際に体験し、経験を持つこと」が大切だからです。
あたり前の話ですが、早気にかかったこともない人に、早気の直し方を聞いたとしても、明確な答えが返ってくることはありません。段数が上がり、知識や博識な方に射癖の直し方を聞くと、「自然に離すことが大切」や「最後まで引き続ける」といったアドバイスをいただきます。
ただ、そのようなアドバイスはそういった博識で優秀な方だからできるのであって、私を含めた多くの方は上記のような抽象的なアドバイスを活かすことは不可能です。
弓道に限っていえば、射癖に悩んでいる人を直すためには、自分も射癖を経験しなければわかりません。
そのため、あなたが弓道の実力を伸ばすためには、優秀な方ではなく、「工夫をこらしてなんとか解決した」人に教えを乞うようにしてください。
そうした実体験に基づくアドバイスは間違いなくあなたにとって必要な知識となりますし、射癖や実力低下を解消するのにうってつけな実践的な学びとなります。
例えば、当サイトの練習会では、弓道について純粋に学びたいと熱心な方が多く集まります。
そのような方の学び方は明確で、これから実力を伸ばすために重要な悩み事を持ちます。
「伸び合い、詰め合いは、教本に記されている内容だと、よくわかりませんが、あれはしっかりとした内容だと思うのですが、どういう風に解釈すれば良いのでしょうか?」
「教本の射法訓は弓手3分の2弦を押しとなっています。なんで弦なのに「押し」と表現しているのですか?」
こうした、今後の弓道の稽古に活かせる重要な内容について皆で勉強します。
そして、会に入って必要な筋肉の働かせ方を実演し、また、そうした筋肉の働かせ方ができるようになるための練習方法をお伝えします。
私も、当時本に書かれてある内容がさっぱりわかりませんでした。そこで、古来の射法書とそれを実践していた方に教えを受け、稽古方法を学び、毎日練習しました。
そうして、そのやり方を他の方にも伝えていくことで、「なんとなく」ではなく「体の仕組みを理解しながら弓が引ける」ようになります。
その結果、通常より何倍ものスピードで弓道の稽古が上達し、射癖改善や試合での実力向上などの成果が出るようになります。
そのため、大切な話をもう一度言います。
もしもあなたが弓道について悩みを解消したい、実力を伸ばしたいと思うのであれば、必ず一人ではなく、だれかに教えを受けるようにしてください。
そして、教えを受けるときは、必ず優秀で結果を残している人ではなく、実際にあなたが持つ苦労をされていた方に相談するようにしましょう。
そうした方に、「知識」ではなく「悩みを解消する具体的なステップ」を聞くことで、 あなたの稽古でやるべきことが明確になります。