竹弓を購入して、弓具店の人や弓師さんに言われることは、竹弓は形状が変化しやすいので、自分でメンテナンスしたほうが良いと言われます。形状が変わると矢飛びや狙いが変わるからです。
しかし、そうは言っても、その形状はどこを見ればよいのか、一般人にはわかりません。そこで、今回は竹弓を購入したときにどの部分を見ればよいのかをまとめました。
・握り皮上部と下部の関係
弓を購入したとき、弓の握り皮の上部、下部がどのようになっているのかを見ます。これを「ナリを見る」とも言われます。
弓具店で購入したとき、この上部、下部というのは上部が膨らんでいます。弓を最初に購入したとき、この上部の軌道の曲がり具合を見ます。
この曲がり具合がぱっと見明らかに軌道が曲がりすぎていた場合には一度見てもらう必要があります。
弓具店に売られている竹弓のほとんどは弓の中に胴が入れてあります。なので、握り革の上部~下部は直線になっていることが多いです。
この直線が何か変わっていたら、一度見てもらうのが良いかもしれません。
・弓自体のねじり
弓の形状を見たなら、次に弓自体のねじりを見ます。
弓というのは、会で角見を効かせ、弓返りのときに矢勢を増すために弓は左にねじれているのが基本です。これを購入したとき、どのくらいねじれているのかおおよそ見ておく必要があります。
このねじりが購入時よりなくなっていると弓の性能が落ちてしまいます。使用していくにつれ、自分でこのねじりを矯正しないと、ねじりが少なくなってしまい、弓返りや角見の効きが悪くなってしまいます。
弓のねじりに関しては握り皮よりさらに上部で関板に近い部分に「姫反り」という部分があります。弓返りの運動をさらに固めるため、姫反りがねじれていたり、軌道が変わっている弓もあります。
この部分もチェックし、ねじれが変化しているか、元の形状がどうなっているのか見ておく必要があります。
・弓と弦の関係
次に弓と弦の関係です。弓と弦は竹弓の場合、おおよそ関係があり。弦の線が弓より右になっていることが普通です。
これは、上記にも説明した弓のねじりに関してとつながるものですが、弦が弓より右になっていると弓が左にねじられます。
なので、弓を張ったままにしておくとき、あえて弦の位置を右にふる方法もあります。こうしておくことで弓のねじれを取り戻すことができるためです。