日本の弓、矢には各部に細かい名前が分けれられています。ここではその名前を紹介していきます。
弓の各部名称
下に弓の各部の名称を記します。
弦と握の下端の間隔を弓把と言います。この弓把は15 cm空けます。
弦と上関板は弦が接触しないようにします。昔、上切詰藤には天の神、下切詰藤には地の神が宿ると言われていました。なので、弦調べにはちゃんとした意義があり、この部位を確認するように言われていました。
中世までは日本でも丸木弓が使われ、弓の材質としては梓(あずさ)、まき、槻(つき)、柘(つげ)、桑(くわ)、桃(もも)などが使用されていました。
その後、9世紀、竹の弓がつくられるようになり、最初は木に竹を合わせたものでしたが、次いで、両側とも竹で作られるようになりました。現在はカーボン、グラスファイバーの弓も作られるようになっています。
矢の各部名称
下に矢の各部名称を示します。
板付の構造は巻き藁、近的によって形状が変わります。巻き藁矢の板付は先端が太めに、近的用は巻き藁用より細くできています。射付け節は取り矢を行うときに、引っこ抜く長さ、ゆがけのはさむ指の位置の目印として使われます。
矢には甲矢(はや)、乙矢(おとや)と区別があります。その区別は羽の突き方を見ます。矢を番えるとき、矢尻を左にしてみると、走り羽が裏側に見え、弓摺り羽が表側に見えるのを甲矢、走り羽が表側に見え、弓摺り羽が裏側に見えるのを乙矢(おとや)と言います。
甲矢は飛行途中、時計回りに回転し、乙矢は反時計周りに回転します。一般的な羽は15間(28M)で一回転半前後です。