体配動作を楽にキレイに行う方法:踵を使うと楽に立てる

体配動作には、歩き方、姿勢などがありますが、この記事では「少ない力でキレイな姿勢」を維持する手法について解説していきます。その中で、立ち上がる動作の際に、腰が曲がってしまう人は多くいます。

腰を曲げて反動で立たないように注意すること。(~弓道教本一巻)

このように記されていますが、腰が曲がらずに立ち上がる方法を教えられる先生は意外に少ないです。跪座をして、立ち上がるときに、腰が下がってしまう人はいます。私がこれまで聞いた報告では、跪座の体勢から立ち上がる際に、腰が曲がりすぎて、立てなかった人もいたほどです。

この場合、「踵」を使うようにすると、問題解決されます。踵を使うと、立ち上がり動作の際に、上体を伸ばしやすくなり、腰は楽に立ち上がります。以下にその具体的手法について解説します。

立ち上がるときに踵を踏み続けるようにする

最初に跪坐の姿勢を取ります。跪坐の姿勢から右足を踏み出すときに、右足のつま先が地面についています。この姿勢で、立ち上がるときに右足に体重が乗せると、腰が曲がりやすくなります。そのため、立ち上がるときに右足の踵に体重を乗せるようにします。

立ち上がるときに、浮いている踵を踏むように意識してください。自分の体重をつま先ではなく、踵に乗せるようなイメージです。すると、腰が下がらず立つことができます。

この理由は、つま先に体重をかけると、体が後ろに倒れやすくなるからです。

腰を切って立つときに、つま先に体重をかけたとします。すると、体重が乗る点が身体の重心より前に出てしまうため、立ち上がるときに体が後ろに倒れるように力がかかります。すると、腰が下がってしまうのです。

そこで、踵を踏み込むように意識します。踵を踏み込むようにすると、足に体重をかける点が体より後方になるため、体が後ろに倒れません。したがって、腰が曲がらずに立ち上がることができます。

ちなみに、この内容は、弓道教本一巻にも記されています。本には、「膝が腰よりも前に出ると腰が下がる」と記されています。

踏み出した方の足の膝頭が、袴の高さより高いときは腰が抜ける (弓道教本一巻 七一ページより)

この文章の通り、立つ際に腰が下がってしまう人は、膝が袴より高くなってしまっています。高段者であっても、跪坐から立てなかった人、立ち上がろうとすると、腰が抜けてしまう人がいるのは、膝の位置が高いからです。

この問題を解決するために、立ち上がる際に踵を踏むようにします。踵を踏めば、体の重心が後ろに乗るため、後方に動きにくくなります。

踏み出した足の位置を後ろにすれば、立ちやすくなる

なお、この意識の仕方がわからない人でも、もう一つ腰が抜けない方法があります。それが、踏み出す足を前に出さないようにすることです。

踏み出す足を前に明日ときに、反対の足より前に出さないように意識します。そうすると、立っている最中に身体の重心を安定させることができ、腰が抜けずに立てます。この内容も弓道教本に記されてたものです。

踏み出した方の足は、他方の足の膝頭より前に出ないように、その内側で立つこと ~弓道教本一巻~

ただ、この方法を行う際は、跪坐の仕方も理論的に学ぶようにしてください。この方法は跪坐で脚がしびれやすい人の場合、逆に体がぶれる可能性があるからです。

なぜ、踏み出した足が前に出やすいか?それは、そのようにすることで、立ちあげる手前の姿勢が安定するからです。そのように、姿勢を安定させたくなる理由は、「跪坐がしんどくなっている」可能性が高いです。

もし、跪坐を安定的に行える人であれば、次の立ち上がる動作もスムーズに行えます。しかし、跪坐の姿勢が不安定でぐらぐらしてしまう人は、立ち上がる際に、「跪坐でふらついていたため、体の安定させたい」と無意識に思います。すると、踏み出した足を前に出して安定させたくなるのです。その結果、腰の曲がりややすい姿勢で立ってしまいます。

適切な立ち上がりを知らないのではなく、跪坐がしんどくて次の動作にスムーズに移れないことが別の原因として考えられます。そのため、踏み出した足を後ろに残しやすくするために、跪坐の仕方も適切に学ぶようにしてください。

顎を引いて、みぞおちを引き挙げる

もう一つ、立ちやすくする方法についてもう一つ紹介します。

立ち上がる際に、目線を下げてください。すると、顎を引きやすくなって首の後ろを伸ばしやすくなります。これに加えてみぞおちを引き上げるようにしてください。上体を上方に引き上げるようにしてください。すると、立ち上がり動作を行いやすくなります。

立ち上がる際に、脚で踏ん張る力を使いすぎないようにするのが大切です。できれば、脚で立つだけではなく、上体を伸ばすようにしてください。これにより、立つときに腰が曲がるのを防げます。

立つときは十分腰を切り(伸ばし)、体が上方に伸びるような気持ちで、腰で立つように (~弓道教本 一巻 71ページ)

この文章の通りに「体が上方に伸びるような気持ち」で立つと、腰が曲がりにくくなります。そのためには、顎を引いて首の後ろを伸ばすようにします。すると、上体が引きあがるのが体感できます。これでもわからない場合は、みぞおちを引き上げるようにしてください。すると、上方に伸ばす感覚がわかるようになります。

実は、立ち上がり動作で、腰が曲がる問題は教本を読めば、解決できてしまうのです。しかし、それでも腰が曲がってしまう人は「跪坐で脚がしびれるから」「脚の筋力がないから」と話されます。

ただ、これは脚のしびれや筋力の問題ではありません。三つの方法において、「踏み出した足が反対側の足よりも前に行かないようにする」ことが共通しているのがわかります。つまり、立つ際の踏み出した足の力がのかかる点を変えればいいのです。このことを理解して、実践してみましょう。

ただ、それでもこの方法でできない人もいます。太っている人です。太っていて背筋が足りない人の場合、この方法を使っても腰が曲がってしまいます。その場合、強い弓を使い、必死に稽古してください。作法ができない身体で弓道の稽古をしても、心と体を鍛えることができません。弓のkg数を増やして、自分の身体の刺激を大目に入れるように意識しましょう。

以上の内容をまとめます。

・立ち上がる際に踏み出す足の踵に体重を乗せるようにする

・踏み出した足を反対側の足より前に出さないようにする

・顎を引いて、上方に伸ばすように意識する

これらの内容を実践して、立ち上がり動作をスムーズに行うようにしましょう。

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