弓道は自分の立っているところから26メートル先にある的を狙い、正しい姿勢で的に中てることを目的とします。実際に体験すると、楽しい要素が多く「やむにやめられない武道」とも言われています。
的に当たると、気持ちよく爽快感があります。想像してもらうとわかりますが、28メートル先ある的は非常に小さく見えます。しかし、きちんと弓の引き方を行えば、矢は真っすぐ飛び、「ターーン」とキレイな音がなります。
もし、まだ射場に立っていない方が実際に、初心者の方でも教わった後に的中されている方もいます。体験イベントで的中されたら、撮影して「思い出の一枚」としましょう。
私は弓道以外にいろんな武道を他にも経験しました。そして、それ以外の武道にもいいところもあり、悪いところがあるんだなぁと思いました。
その中でも私がやっぱりいいなと思ったのが「弓道」でした。それでは弓道のどういったところが良いと思ったか下にまとめていきます。
弓道の運動は自然な運動
あらゆる趣味やスポーツの中で、弓道は楽しみやすい理由として「弓道の運動は自然な動き」からなっているからです。
例えば、他のスポーツは専門的な動きとして発展してきました。野球のスイング動作、体操選手の動きなどは、高度な動きといえます。日常生活で「ボールをバットに当てる」動作を行う機会はないため、頭でよく考えながら動作しなければいけません。
それに対して、「弓を引く動作」は昔から自然に行われてきた動作といえます。例えば、狩猟民族であった時代は弓を用いて狩りを行っていました。そのため、弓を引く動作は昔から行っていた動作といえます。
ただ、弓を引く動作はいきなりできるものではありません。柔道の投げ技のように難しいです。そのため、最初は経験者に教わる必要があります。ただ、一度動きを身につければ、あとは自分自身で上達しながら稽古を続けられます。
弓道は季節にかかわらず稽古できる
次に、弓道の稽古で他のスポーツより優れた部分は
今までスポーツや武道など体を動かすことを60歳まで何もやらなかった人が、そこから稽古をして、若い人に負けない技と体力がつく武道が弓道と言えます。
・弓道は社会人から初めても直ぐに上達する
私は学生時代から弓道をしてきました。今でも仕事を終わったら、弓道の書籍を読み漁り、毎日素引きをし、休日は道場に行く人間です。
しかし、そういう人ではなく、弓道を社会人から初める人はたくさんいます。週に一回道場に来て、平日は仕事をすると行ったスケジュールで続けます。
そういった人が今、昇段し、三段、四段と取り、射会で結果を残し、日々稽古をしています。
これが、柔道や剣道などになると、高校、大学でやっていた人がいると、もうその人にはなかなか勝てないという現実があります。
これは、高校、大学である程度の投げ技、攻め方を知っているからです。だとしたら、その人に勝つにはその人のやってきた分以上の稽古をしなければいけないです。
社会人に入ってそれはハッキリ言って不可能です。時間がありません。残念ですが、社会人に入って高校、大学でそこそこガチでやってた人に立ち向かうにはかなりの努力をしないといけないと思った方が良いでしょう。
しかし、弓道はそれが全くと言っていいほどありません。60歳で定年でやってた人がそこから稽古し、毎回の射会で上位に名前を乗せるということが全然ありうるのです。これは本当に弓道だけだなぁとつくづく思います。
柔道だったら上位に乗るのは70歳の高齢者ではなく、若い経験者でしょう。
弓道は社会人になってからでも全然始められます。社会人からでも胸を張れるような結果を残せる、良い武道と考えられます。
・過去にどんな運動をしていようが、弓道には関係ない
弓道は、運動未経験からでも始められます。運動経験者が有利ということはありません。
力がなくてもできます。弓の強さをチューニングして変えられるからです。だから女性でも男性と対等に戦えます。柔道、剣道など、人を相手する武道ではこれができません。どうしたって体のでかい人が小さい人より有利になります。
柔よく剛を制するという言葉がある中、現代の柔道に関しては、オリンピックの影響からか、スポーツ化して、そのような言葉が今は言葉だけ一人歩きしているように思います。
弓は力がある人は有利、ということはなく、むしろ、普段使っているような「力」とは違う、もっと違う体の使い方を勉強をすれば、上達する武道です。
世間でいわれている重いものを持ち上げるような力ずくな体の使いかたは弓の世界では1ミリも通用しません。人間の持つ体の中にある「力」というのはそんなものではなく、もっともっと違う体の使い方があなたの中に存在します。
弓というのは、そういった普段では出てこない力を出すことで、上達し、うまくなっていく武道です。
他の武道を見ると、やはり表面の力に頼った体の動かし方をしているのがほとんどです。力づくで足を払ったり、面を打ってきたり。人にかつというのは結局突き詰めると、相手より力を持っているかどうか、だと思います。
しかし、弓の世界ではそういう力の使い方をしても弓の前では全く意味がないと思ってください。
昔の弓道家で体術、剣術、茶道、いろんな武道で芸を見せた人が最終的に選んだ武道が弓道であった話があります。
なぜ、アップルの創始者スティーブジョブスは日本の文化「弓と禅」を好んだのでしょうか。スティーブジョブスの考え、名言を見ていると、驚くことに、弓を続けることで得られる考えと一致しているのです。
柔術や剣術にはない世界が弓にはあり、そこを勉強することは、弓でないと体感できないものと考えられます。
弓道に興味を持っている方
ここまで記事を読んでみて、「弓道を体験してみたい」と思う方もいるでしょう。弓道は社会人の方や年配者の方でも始められる方が多いため、習い事、趣味にはもってこいの武道といえます。
なお、当サイト主催の弓道会では多くの経験と実績を持った弓道家を読んで稽古会を行います。「段」といった実績だけではなく、全国300~400人程度の弓道関係者の指導実績があります。高校生から経験者、日本語のわからない外国人であっても、その場で大きく弓を引いて、射場に立って弓を引くことができています。このサイトで「弓道を学びたい」と思っているあなたも「その場で立って弓道の体験をする」ことも十分に可能です。
もし、興味があれば、当サイト主催の「弓道の体験」の方もその日に行えます。弓道具、用具、胴着といった必要な道具を一式そろえて指導させていただきます。弓道をその日に、弓を引くまで一挙に体験したいと思う方は、当サイトの「弓道体験」のページから、お申込みください。