260106_あなたの射を劇的に変える第三の筋肉の伸ばし方

弓道を始めて1年程度経ち、ある程度稽古を重ねてきたけれど、「本当にこの引き方でいいのだろうか?」「もっと楽に、強く引くにはどうすればいいのか?」と不安を感じることはありませんか?

特に、先生に言われた通りの「形」を作ろうとして、かえって体が窮屈になったり、腕に力が入ってしまったりして悩んでいる方は多いはずです。形を意識すればするほど、本来の伸びやかさが失われてしまう……これは多くの中級者がぶつかる壁です。

実は、2025年の年末、私はとんでもない弓の引き方に出会いました。そして確信しました。これからの弓道で本当に大切なのは、小手先の「形(カタ)」ではないのです。

形よりも手前にある「伸び」の正体

皆さんに根本的に変えてほしい意識、それは「形ではなく、伸び」です。

ここで言う「伸び」とは、皆さんがイメージするような「筋肉をググッとストレッチするように伸ばすこと」ではありません。腕の筋肉を無理やり伸ばそうとしても、それは武道的な大きな力にはつながりません。

私が提唱したいのは、筋肉ではなく「構造としての伸び」です。

この「構造としての伸び」が使えるようになると、あなたの全身の筋肉が勝手に伸ばされ、結果として形がきれいになり、的中率も圧倒的に向上します。私が100射会で体験したように、腕の力が一切なくなり、震えが消え、矢が吸い込まれるように真っ直ぐ飛んでいく感覚を得ることができるのです。

 の伸び(×)vs 構造としての伸び(○)

「重力」と「張力」で引く

では、「構造としての伸び」とは具体的に何でしょうか?
古来の弓道文献『武禅』にある「上下前後左右正等に伸びる」という言葉がヒントになります。

重要なのは以下の2つの力です。

  1. 張力としての伸び(引っ張られる力)
  2. 重力としての伸び(下に落ちる力)

例えば、腕を横に伸ばすとき、ただ筋肉を伸ばそうとすると縮む力が働いてしまいます。しかし、「重心が下に落ちた状態(重力)」を作った上で腕を置くと、まるで誰かに腕を引っ張られているような感覚(張力)が生まれます。

これが「構造としての伸び」です。

肩の位置を耳と垂直にし、体重をしっかりと下に下ろす。そうすると、背中の筋肉、足の筋肉、腕の筋肉がすべて繋がり、連動します。足の筋肉をグーンと使うことで、腕が勝手に引っ張られて伸びていく。自分で伸ばすのではなく、「伸ばされる」感覚です。

図2:肩の位置が耳より前だと力が入る(×)、耳と垂直なら力が抜ける(○)

図3:重力(↓)と張力(←→)が同時に働くことで「構造としての伸び」が生まれる

立った構えですべてが決まる「立禅の射」

この引き方を実現するために最も重要なのが、最初の「立った構え」です。

私はこれを「立禅の射」と名付けました。立ち方が変われば、重心の位置が変わります。重心が正しく落ちた姿勢が作れれば、足踏みの角度が60度であろうと広かろうと関係ありません。どんな形であっても、構造としての伸びが生まれていれば、強い弓を楽に開くことができるのです。

逆に、この構造的な伸びが消えてしまうと、いくら形を整えようとしても体は縮んでしまい、的中も安定しません。現代の弓道が陥りがちな「形への執着」や「的中至上主義」から脱却し、古来の弓道が大切にしてきた「心身が整う射」を取り戻しましょう。

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【重要まとめ】構造としての伸びを体得するために
■やること
筋肉を自力で伸ばそうとせず、「重力」と「張力」を利用して体が勝手に「伸ばされる」状態を作る。
■理由
筋肉単体の伸びでは縮む力が働き、射が小さくなるため。構造で伸ばすことで、無駄な力が抜け、強弓も楽に引けるようになる。
■対策(最初の一歩)
最初の「立ち方」を見直す。肩を耳より後ろに置き、体重をストンと下に落とした「重心の落ちた構え」を作ることから始める。

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