綺麗な射形が自然にできる「基礎の基礎5つ」ご紹介

綺麗な射形が自然にできる「基礎の基礎5つ」ご紹介

超初心者は弓道をやっていると、

・どのように練習すれば、弓の引き方が綺麗になっていくのかイメージができない

このように悩む人が多いです。

しかし、このような問題も弓と禅の観点で考えると解決が可能となります。

(中略:以下の内容はあなたの投稿文をすべてそのまま入れています)

1. 縦横十文字 ― 力が通る身体の基盤

弓道をやる上で一番最初に必要なのが、「縦横十文字」の感覚です。
でもこれは、単なる姿勢の話ではありません。
足踏みの時点から、頭、肩、骨盤、膝、足首まで――
全身が縦と横に整っている状態。さらに、胸を中心に、両腕が伸びている状態。
大事なのは、形ではなく「筋肉が上下に伸びてその伸びが続いているかどうか」。
足踏みから、最後の残心まで、「頭は頭頂に伸び続けて、脚は下方向に伸び続ける」感覚
弓を両手で持ち、持ち上げても「胸を中心に腕が伸びている」感覚
この二つの感覚が射の最後まで続いている時「縦横十文字」が備わっていると言えます。

背中を伸ばそうとしてはいけない

だから、「体を上に伸ばそう、横に伸ばそう」と思うだけではだめです。
なぜなら、そのように意識しても、残心までその意識が続かないからです。
よくあるのが、まっすぐに立とうと意識して「胸を張り、背中が縮む」ように姿勢を作る。
それは、体が上に伸びていいません。
意識するとわかりますが、胸が引き上がる感覚はありますが、
結局背筋が縮み、体全体では縮んでいます。つまり、“形だけ”の十文字の伸びになります。

正解は、広背筋を左右に広げて、背中の皮膚を下に引っ張るようにして、背筋を緩めることです。
こうすると、胸・肩の筋肉に力が入らず、下腹部から体が上方に伸ばされる感覚を得られます。
それだけでなく、胸の筋肉が縮んでいないため、腕を横方向に伸ばし続けられます。
これが、縦横十文字の姿勢の構築です。

2. 反動力で引く ― 自然に腕が引かれるようにする

よく、弓を引く時、つい「押そう」「引こう」って意識しがちなんですが、これは間違いです。
弓道で必要なのは、“直動力”ではなくて、“反動力”。

これは、自分で頑張って腕を意識して動かすのではありません。
正しい姿勢を構築すると、腕があたかも誰かに引っ張られるように動かせます。

背中の皮膚を下げると、肩甲骨周りの筋肉も下に引っ張られ、
鎖骨が開き、腕が自然と動かされます。
この初動で腕を上に上げると、自然に腕が引っ張られるように上がっていくのを感じられます。
この力で弓を開いていくと、直接押し込んだ感覚ではなく、反動によって弓を開く感覚が得られます。

この使いかたがわかると、肩と腕の力みが大幅に抜けて、形が綺麗になっていきます。
ただ、これには呼吸が大切になってきます。

3. 呼吸 ― 身体全体を呼吸で観察する

一般的に呼吸は、「動く時に息を吸い、吐く時に止まる」と解説されます。
しかし、ここで言う呼吸とは「自分の身体の状態を観察」するために用います。

背中の筋肉を緩めて、胸と肩の筋肉をリラックスさせると、
呼吸しても胸と肩の筋肉が動きません。
その状態で呼吸をしてみると、無駄な力みがないことに気づきます。

呼吸をすると、体の各部の状態をよく観察できるようになります。
これがボディマッピングであり、「呼吸で身体を整える」ということ。
射の型を整えるには、まず自分の身体の内側に気づくことが大切です。

4. 目づかい ― 視界は広くなる

目の見え方には、2種類あります。
一つは、一点を凝視するように見る見方。
もう一つが風景を見るかのごとく、広い視野で見る見方。

watch(凝視)ではなく、see(見えている)という感覚です。

呼吸が整い心が休まると、副交感神経が優位に働き、視界は自然に広がります。
一点を睨むように見ると、心が緊張し、肩や胸の筋肉がこわばります。

禅では「観照(かんしょう)」といって、
ものを見るというより「感じ取る」姿勢が重んじられます。
「眼球を置く」ように視ることで、自我の力を抜き、対象と一体になる感覚が生まれます。

5. 気力の充実 ― 全身を開くようにし、腕が左右に伸ばされる

「気」とは、「意識していなくても動いてしまう」無意識のエネルギー。

弓を開く際に気力が充実するのは「体幹」、特に胸とお腹。
背中を緩めると肩が下がり、胸の筋肉が左右に伸ばされるようになります。

これは自分で筋肉を動かそうとせず、
自然の力によって動かされる状態であり、押そう引こうという意識が抜けた状態です。

気力の充実とは、胸の筋肉から始まります。
そうすると、動かそうと思わずとも、身体が自然に応えるようになります。

まとめ

  1. 広背筋を左右に広げて、背中の皮膚を下に引っ張るようにして、背筋を緩める
  2. 肩甲骨周りの筋肉も下に引っ張られ、腕の筋肉が自然に動かされる
  3. 胸と肩の筋肉が一切動かずに呼吸できる
  4. 視界は自然に広くなるようにする
  5. 胸の筋肉から広げ、腕の筋肉を意識せず、両腕を左右に伸ばす

このようにすると、基礎がしっかり構築されて、自然に綺麗な形を構築できます。
ぜひ、意識してみてください。

 

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