八節の考え方を理解し、射癖を改善するには

射法を勉強したり、射癖を改善しようとするとき、多くの人は部分的に考えて勉強します。

例えば、引き分けの場合、「引き分けのときの右拳、左拳の状態は・・・・」といったように引き分けの部分だけ考えて勉強するのです。

このように一部分だけを考えていては、射癖を直すのは難しいです。なぜなら、射法の動作は連続してつながっているからです。この「連続している」という考え方は、弓を引く動作を円滑に進めるときに、必要な動作です。

今回は、「動作は連続している」という意味をもう少し詳しく解説し、その上で射癖を直し方を考える方法について述べていきます。

 八節動作は「連続している」
弓道教本第一巻には、巻末に八節の図解が記されています。この写真を見ると、動作が分かれているように見えますが、
見る際に注意点があります。

それは、八節の図解は「便宜上説明がしやすいから分かれている」という前提があることです。

つまり、構えてから、弓を引くまでの一連の動作は連続しているものと最初にとらえる必要があります。

もしも、打ち起こしから大三、大三から引き分けの動作を別々に考えてしまうと、連続性が切れてしまいます。すると、いったん静止して、動作を行うときに、余計な動きや筋肉の力みが生じてしまいます。

 射癖は逆算して、改善していく
射の動作は最初から最後まで連続して続いています。そのため、射の動作に癖や悪い部分が出ていると、原因を探す方法がわかるようになります。

動作が連続しているので、射癖が出てしまった場合、射癖が出手しまったタイミングを把握してみましょう。例えば、「引き分け」で悪い癖が出てしまったとします。

すると、動作は連続しているため、悪い癖の原因は引き分けではなく、その前にあることがわかります。つまり、大三や打ち起こし、弓構えといった引き分けより前の動作で射癖の原因となる「力み、ゆがみ」が出ていることがわかります。

このように、一つの射癖の直し方の例をして「八節をさかのぼって考える」という考え方があります。

例えば、あなたが「引き分け」の部分が悪かったとします。考え方としては「引き分け」の一歩前に戻って悪くなっている原因を考えます。

つまり、引き分けを直すためには、前の動作の「大三」や「打ち起こし」をどう正せばよいだろうと考えます。具体的に「引き分け」で肘の位置が悪かったとしましょう。そしたら、その前の大三、打ち起こしでの肘の位置を考えます。適切な引き分けの位置を理解し、そこから逆算して、大三での適切な拳、肘の位置を考えていきます。

このときは徒手で行うと分かりやすいです。つまり、弓を持たずに引き分けや大三動作を行います。引き分けの拳の位置を決めて大三の位置まで戻して考えてみます。

引き分けで肘を使ってで大きく引くためには、大三でどの位置にくれば良いでしょうか。すると、教本一巻の引き分けの説明より、後ろから見て肩より拳一個、半個程度入っているのが良いことがわかります。

大三で拳が顔に近づけすぎると、肘は縦にしか下りません。そこで、少し額から遠ざけてみましょう。すると、肘は縦ではなく、ななめに入りやすくなります。

もし、大三での肘の位置が直らなければ、次に「打ち起こしでの肘の位置はどこが良いか」という風に逆算して考えます。
すると、大三で肘や拳の適切な位置に収まらない原因を探しやすいです。

このように、射法八節は直したい部分から逆算して考えていくと、適切な直し方が見つかります。こうした考え方ができるのは、八節の動作は「途切れている」のではなく、「連続している」という考え方から来ています。

もしも、八節の動作ごとに分けて、部分的に原因を探そうとしたとしても、射癖を直すのは難しいです。弓を引く動作は止まった状態からいきなり動くと力が入るからです。

そのため、連続しているものと考え、逆算して射法を考えてみましょう。そうすることで、癖の再発を抑えることができます。

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