弓の形のよって名前が違う

弓の形は弓具店に行くとわかりますが、弓によって形が微妙に違います。

この弓の形の違いは、弓と弦を見て、その弓と弦の空いている間隔の大きさや弓の膨らんでいる部分が微妙に上部に上がっていたり、下に上がっていたりで違います。これらの弓の形を説明をするときに「弓の張顔」という言葉で説明します。

弓の張顔とは、簡単に話すと、弓と弦の上部と下部の間隔です。弓は彎曲しており、上部と下部を見ると、一番膨らんで曲がっている部分があります。これを成り場と言います。

弓の張顔は本来こうじゃないといけないという形はないので、幅と暑さによって、いっぱい引いたときに力に対して各部分は平均した強さを保てばよいので、いろんな張顔の形があります。

ここでは5種類の張顔を紹介します。
京弓(きょうゆみ)、尾州成(びしゅうなり)、紀州成(きしゅうなり)、賀州成(かしゅうなり)、鹿児島成(かごしまなり)

京弓は下の成り節を中心として、彎曲して働きもおだやかになります。的前においても当たりもやわらかく的中には良いです。

私も実際引いたことがありますが、引き分けのときに引き心地が柔らかく、離れたときの手の内の反動が全くないです。そのくせ矢飛びがよく、よく当たるため、良い弓だなぁと感じます。

尾州弓は京弓に比べてやや上の成場がやや下がっています。そのため、下の成り場は下がっており上の姫反りは少なく、下の小反りも少ないです。

紀州成は上は京成に似ていて、下はやや成り場が下がっており、それをつりあうために下の下反りをごく少なく、下全体の働きのバランスを保っています。

賀州成は上成は京弓より上がり、下成は紀州成に似ています。したがって胴が長く見えます。(弓の上下の直線に近い部分が長く見えます。)

鹿児島成は上、下の成の湾曲が多く、胴が強いです。これは外観上あまり美しさはありませんが、案外弦の納まり、矢飛びの効率は良いと言われていますが、手の内の当たりが荒いです。

私自身鹿児島成りの弓を使用していますが、手の内の反動がとても強く、引き心地がとてつもなく固く、力みやすいです。しかし、これを引くことになれると他の弓のほとんどが軽く感じます。

将来的には近距離用、遠距離用の弓がもっと強度、効率の面から決定されるときが来ると思われます。ちなみに、旧幕時代はあったようです。

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