プロフィール

弓道家。高校時代に弓道部に入り、社会人のときに射の理論をまとめたサイト「理論弓道~弓道人のための弓情報」を構築、現在、月間10万PV以上、月3万人近くの人にページの情報を引用されるまでの人気になる。

現在まで参段まで取得し、難しい弓術書を基に、質の高い稽古や、射における高度な体の使い方、弓術書の翻訳などを開始する。

現在では、HPの中に射法八節の物理的解釈や体の使い方をHP,動画などで公開。難しくて読むのが難解な文章を自分なりの言葉で初心者でも理解できるように説明するのが長所です。

2004年弓道部に入部
2011年初段取得
2012年早気、ゆるみ離れ、たぐり、様々な射癖を経験
2013年弓道を理論的に解析するため、難しい弓術書を熟読
2014年自身の体験から、弓道理論、稽古方法の情報をサイトに公開
2016年、合理的に弓を深く学び、仲間と情報共有を行う「理論弓道コミュニティ」を開設

崖っぷちの状態から驚くべきまで進歩した射の秘密

始めまして、私の名前は高橋 大智と申します。突然ですが、私自身の個人的なお話をします。

ある日の平日、私は市の総合体育館で弓を引いていました。そして、4つ矢引いた後に、こう思いました。もう何やってもうまくいかない。もう辞めようか。それは、社会人に入り、ちょうど仕事を覚え、忙しくなってきて、弓道をする時間がなかなかあてられず、やっと久しぶりに稽古できると道場に行きましたが、いくら引いても自分の実力が上がっているのかどうか全くわからない、どうやって引けばいいのかわからない、的中もちろんしない。

この話を聞いたとしても、別に普通のことだと思うかもしれません。しかし、私にとっては一大事です。

私は弓道を高校時代に初めて今まで続けてきました。しかし、その間は楽しいことは少なく、いろんな弓道の病癖にかかりました。たぐり、早気、ゆるみ離れ。弓道をやっている人にとって一番なりたくない射癖を私は昔、すべて持っていました。

そこから、うまくなるためにお金、時間を費やしはどうやった弓道をうまくなれるか必死に考えました。

作法を行うことで、心を落ちつけられないか、本を買って読んでみたり、バイト代をためて竹弓、他の道具を購入したり、ありとあらゆるものを試しました。

でも、弓道はうまくなれませんでした。結果はいつも同じ。必死にたぐりを直そうと思っても、勉強、仕事が入って道場に行けない日が続けば、また来るときには元に戻ってしまいます。そして、本を読んでも、弓道教本の内容は抽象的、精神的な言葉ばかりずらずら並び、何を言っているのかさっぱりわかりません。しまいには称号者の先生に「君は練習不足だよ」と言われました。

こんなことはしょっちゅうでした。部分的に射の悪いところをここが悪い、あそこが悪いと言われ続け、でも改善策、どうしたらいいのかはわからない。だけど、社会人に入ってからは絶対うまくなって、昇段もうんとしてやると思いました。でもダメでした。本の内容はわからない、仕事も忙しい、いつまでも射癖は直らない

今の不景気の時代、こんなうまくなるかわからないことにいつまでも時間に使うのではなく、スパッと辞めて資格の勉強に回した方がよほど有益ではないかと思いました。いくら、稽古しても、射癖を直す直し方がわからなければ、どれだけ努力しても直りません。努力しても直しても結局理由がちゃんとつかめてなければ、元に戻ってしまいます。とてもじゃないが、弓をうまくなるなんて現実的に無理と思いました。

でも、誤解しないでください。そうだと思っている人、うまくなれないと困っている人、この話を聞いて悲しいと思っている人、この話の内容は決して悲しみを聞いてもらいたくて書いているのではありません。

なぜか、ここから驚くべき逆転劇が起こるからです。

私のこの逆転劇の内容はある射会の日にある弓道場に行く機会がありました。そこには、珍しい弓や道具があったのですが、何より驚いたのが、弓道に関する古い書籍があったことです。このとき、私の頭にある直感がありました。

「もしかしたら、弓の引き方の理論がわかれば、弓道の実力が上がるのではないか?」

そう思い、その道場にあった書籍を借りて、朝から晩まで熟読するようになりました。昔の弓術書なため、古文漢文があり、2ページ理解するのに1時間もかかってしまいます。しかし、そんな時間なんてものはどうでも良いのです。数日読んで今までわからなかったことがわかったのです。

そして、これらの本を読んでから、弓道の実力は確実に伸びていきました。

・理論を学び、3年間ですべての射癖を直す

私はさらに、深く弓道を勉強をしたいと思い、様々な弓道の本を毎日読み、頭に入れて、稽古に励みました。それにより、7年間言われ続け、稽古して治らなかった射癖はどんどん直っていきました。今では早気、たぐり、ゆるみ離れがなく、的中率も向上しました。

弓道を理論的に学ぶことを知ってから一年間で弐段、その半年後で参段に合格しました。

7年間先生に指摘され続け、射癖の一つも全く直せなかった自分が数々の弓術書、弓道本を読んで、「理論」を学び、その半分にも満たないスピードで昇段といまより強い六部の弓を引ける体を手に入れました。

今では、下手の射癖にかかったり、1本も中らないということはありません。日々、自分の射が上達していくのを感じ、進歩していて、毎日弓を引くのが楽しいです。

さらに、これらの手法をさらに多くの人に共有することができれば、全員の射癖が改善され、矢飛びや的中数が向上し、昇段や稽古の充実につなげられるのかと感じました。そこで、都心部の中心に稽古会を実施することにしました。

多くの理不尽にぶつかる

しかし、それとは反対に様々な弓道の深い闇を目の当たりにしました。全てとは言いませんが、弓道の世界では、「上段者が口うるさく、低段者がそれに対して意見するのがおこがましく、言われた側がストレスがたまる」人間関係の問題があります。

低段者が弓を引いて的に中てると、その射形を見て「今のは当たっているが、審査では落ちる」「もっと、大三で手首をひねらないといけない」といった指摘が来ます。こうした注意が多くなってしまい、自分で何を行えばよいかわからなくなってしまい、袋小路に悩む弓道家は意外にも、多く存在します。

(このような指摘注意は「それによって自分で律するため」と武道の世界で解釈されているからです。しかし、仏教や禅の蔵書を見ると、この解釈は全く間違えているので、惑わされないようにしてください)

実際に、私は二段まで取得し、的中率が高くなって、弓のkg数が向上していった私の姿を見て、「目にかけた人」がいたのでしょう。的中率が上がったと同時に、多くの人から指摘、注意が多くなっていきました。

例えば、射場に15人程度いるなか、自分より引き分けが小さく、的に当たっていない人が多くいます。その中で、私が矢の長さいっぱいに弓を引くと「それは引きすぎだ、もっと引き分けを小さくしないと」「会で収まったいない」「弓と体が一体になっていないような気がする」と口だしするようになってきました。

つまり、皆の前で私だけ一人注意や指摘をされるようになってきました。

このとき、私は初段から二段に上がるまで、同じ意識で同じように引いてきました。にも拘わらず段が上がっただけで急に指摘をされるようになり「なぜ、ここまで言われないといけないんだ」と憤慨しました。でも、二段だったために言えませんでした。

当時、稽古していた道場では、自分の確固たる考えを持ち、人に指摘をしたがる弓道家が4人いました。したがって、私はその稽古上に行くと、その4人ともに違った観点であれやこれやと指摘をされるようになりました。Aさんの言うことを聞くと、Bさんに怒られ、Bさんのう言うことに従おうとすると、Aさんに「何をやっているんだ」と指摘をされます。

このような指摘に耐えられず、一度は「弓道をやめよう」と強く考えました。しかし、古くの弓道の文献を読んで、弓を引く技術が向上したことは間違いなかったため、やめたくありませんでした。そこで、とった行動が「自分の考えに近い人のいうことをひとまず聞いて、他の人にはきちんと意見を言うようにしよう」と考えました。

そこで、自分で最も考えに近い人が「昔の弓道家」でした。梅路見鸞、阿波研造、竹林坊、吉田能安、神永範士、高木範士といった文章を内容を暗記するくらいに読みました。それに加えて、弓道の歴史、道具の話、専門的な解剖学、物理学といった内容も突き詰めて勉強するようになりました。

すると、さらに実力が伸びていきました。毎日弓を稽古しても筋肉には疲労が残らないようになりました。さらに、弓の力が六部五厘の弓まで引けるようになってきました。その結果、指摘や注意をしてきた弓道家が私に対して言わなくなってきました。

礼を学んで、実践しても、人間関係は改善されない

実際に、教本一巻に記された「礼記射儀」の意味は、「礼」という動作によって精神的な成長、生き方を身に着けるための動作といえます。そのうえで目指すものは「五倫の道を全うする」ことです。ここでの五倫とは、年長者だけでなく、家族、幼児、友人なども含まれます。

しかし、現実の弓道の世界はこのような関係になっていません。段を取ると、謙虚になるどころか、偉そうになる人が一定数います(全ての昇段者がそうとは言いません)。さらに、関係者から聞くと、差別問題、セクハラ問題まで犯した指導者がいるのも事実あります。

(全ての弓道の団体がこうであるとは言いません。もし、今の弓道の環境で人間関係に特に困っていない場合は、この記事を読む必要はありません。今まで通り自分のペースで弓を引いてください。私の言葉を聞く必要はありません)。

このような現状を聞いて、私は「このままでは弓道が本当にダメになる」と感じました。そこで、ただ、サイトを作成するだけではなく、「人に教える」ことを行い、貢献をしたいと感じました。そして、サイトのお問い合わせから連絡があった「弓道の悩みを持つ人」を無料で教えていました。

そうして行動しているうちに、困っている人に対しての弓道の悩みが深くわかるようになりました。

例えば、9割以上の弓道者は、高段者に根拠のない説明を受けると、理解ができず、ストレスが溜まります。そのような方が「何をしたらいいかわからない」「もう弓道が面白くなくてやめたい、でも実力を上げたい」「指導者によっていうことが変わり、稽古が楽しくない」とストレスをかかえ、私の元によく相談にくるようになりました。

そこで、私自身が理論的、稽古方法、筋肉の緩め方、癖の取り方まで解説してあげることで、自分自身で勉強する手法を身につけていきました。これによって、勉強したくない、稽古したくないとお話されていた方が積極的に学ぶようになり、指導者の理不尽な指導に対して、自分で対処できるようになっていきました

すると、初心者から上級者まで、ゆるみ離れ、二段離れ、早気、握り返し、手の内の力み、たぐり、掃け矢など、さまざまな射癖の改善に成功しました。それだけではなく、全国大会の入賞弓のkg数の向上(13kg→20kg)など多くの実績を出すことにつながりました。

このような体験から、「弓道に才能や向き不向きはなく、物理的に学び、稽古していけば、誰でも確実に上達できる武道」であることを確信しました。現在では、「深く弓道を学びたい」と強く感じている方を集め、コミュニティを設立し、日々弓道の理論、指導法、稽古法は進化し続けていっています。

これによって、「弓道をやめよう」「稽古に行きたくない」と考えていた方が、再度弓道を学ぶようになりました。そして、「弓道をやめずに済んだ」「今では楽しく弓を引けています」「理論的に弓を学んでいきたい」と良い報告をいただきました。このような体験により、現在は、弓道を深く学びたいという方を集め、小さなコミュニティも開設しています。

弓道を深く学ぶ大切な三つの心得

弓道を稽古する際に、大部分の人は「段を取りなさい」「大会で優勝しなさい」「作法、体配をきちんとしなさい」といいます。しかし、こうした内容以上に勉強しなければいけないことがあります。

それは、「弓の引き方を学ぶこと」です。

例えば、段を取る、大会で優勝する、作法をきちんと行うためには、「身体の使い方」を学ぶことですべて解消されます。矢どころを安定させるには、そして、それらを確実にものにしていくには、身体に負担なく身をこなすためには、「弓の引き方」を合理的に勉強し、実践していくことです。これによって、筋肉の働かせ方が変わり、最大限の筋肉を活用して弓を引くことができます。

確実に弓を引くためには物理的に学ばなければいけない

まず、弓を引く動作とは物理です。単純な物理現象です。その物理現象を理解すれば、弓をどうやって押していくのか、引いていくのかがわかります。

それらの物理現象は難しい弓術書を読み解き、その内容を自分なりに言葉にしなくてはいけません。

しかし、人間が弓を使うとき、どういう引き方が最適なのか?体に負担なく引けるのかというのは、物理的に考え、力の方向を考えれば、考えることができ、こ
れは熟練者だからできて初心者だからできないということはないのです。なぜなら、物理だから、みんなができる運動だからです。

逆に言えば、弓道を物理的に勉強する気持ちを持たなければ、言葉は悪いですが資格や実力を有していたとしても弓の引き方は永遠にわかりません。実際に、指導者に「手首はひねりなさい」「四つがけは難しいからやめたほうがよい」「上押しを効かせなさい」といった説明をします。しかし、これらの言葉の真意を具体的に自分の言葉で説明できる指導者は皆無です。

そのような教えに従うと、高い確率で教わったほうは実力が低下します。それだけではなく、無理な身体の使い方をしてしまい、怪我や痛みに悩まされるようになります。このように怪我を受けたとしても、指導者はその言葉に対して責任をとらず、対処もしてくれませんそのため、あなた自身で弓道を深く学ぼうという気持ちを持ち、物理的に勉強することが大切です。

体の使い方がわかれば射癖の直すことができる

次に、昔の弓道の理論書を読めば、手首に力がこもったり、両肩がずれたり、離れが緩んでしまうと言ったような射癖を直すことが容易にできます。

なぜなら、弓を引く動作でなぜ、そういった体の部位に力がこもるか、あるいは引き詰まってしまうかなどの関節や体の動かし方がわかるからです。

例えば、「手先に力が入っているから手首に力が抜ける、だからもっと手首の力を抜いて」このような指導では、内容があいまいになってしまうため、聞く側は混乱してしまいます。ただ、解剖学的には、手首の力を抜くためには、手首ではなく、脇下の筋肉を張る姿勢を取れば、力を抜きやすいです。このような指導はによって、根拠のない情報にとらわれることなく、適切に筋肉を使えるようになります。そして、射癖を直すことができます。

誰でもできて理解できる「理論」を公開します

現代の弓道は環境はそろっています。市の道場は増えて、弓を昔より安価で購入できるようになりました。本もたくさん充実しており、道場に行けば、最低限の本も借りることで取りそろえることができます。

そこで、当HPでは、難しい弓術書を読み解き、物理現象や八節の内容をわかりやすく文章化し、稽古の仕方や考え方、射癖の直し方を公開します。

とくに、若い人、社会人は仕事も忙しく、おそらく稽古に当てる時間も少ないと思います。だからこそ、弓道を精神的にやみくもに考えるのではなく、理論的に思考し、HPの情報を取り入れ、稽古をすれば、例え少ない時間であっても射の実力は上がっていくことは間違いないでしょう。

さらに、当サイトの内容を資料にして活用しても問題ありません。ぜひ、指導用の資料として、使えるものがあれば、ご活用ください。

当サイトの情報を活用し、一人でも多くの方が、弓道に充実感が体感できたら、これ以上幸せなことはありません。

さらに、深い情報を理解し、すべての射癖を改善し、現状を打破したい方は、メルマガうちにてさらに有益な情報を用意してありますので、ご活用ください。

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理論弓道~弓道人のための弓情報~管理人 DT(高橋 大智)