理論弓道

離れの癖を直そうとしても直せない理由

あなたは離れで稽古中に悩まされたことがあるでしょうか?弓道の世界では、4つの離し方があるといわれています。
 
ゆるみ離れ(離す直前で拳が的方向に引かれ、勢いのなくなった離れ)
送り離れ(離した際に拳が前に送るように出る離れ)
はばたく離れ(離した際に拳が後ろに出てしまい、正面から見て「はばたいているように離す」離れ)
すくい離れ(離した際に拳が下に出てしまい、下から上に拳が出てしまう離れ)

 

これらの四つの離れは弓道の稽古していると生じる離れといいます。ただ、離れを改善するときは、「テクニック的に一時的に直そう」という考えは一切捨て去ってください。そのように、考えるといくらその時は直ったとしても、後でまた離れの射癖にかかってしまいます。すると、永遠と射癖から解放されることはありません。

 

そうとわかっても、実際の射で「離れ」がうまく離せず、矢が思ったところに飛ばなくなってしまいます。なぜ、このような症状に多くの人はかかってしまうのでしょうか?

 

 離れにおける「抽象的な表現」にとらわれすぎている
一つは多くの文献には、「離れ」の説明で「抽象的な表現」が非常に多いことが挙げられます。あまりに、精神的でイメージがつかめない文章が多いため、見る側は何を行なえばいいのかがわからなくなってしまいます。

 

弓道教本を開くと離れは「自然の離れでなければならず、離すのではない」と記されています。さらには「雨によって、葉についた水がぽとりと落ちるように離れに至らしめる」「左拇指根っこ、左肩、右肩、右ひじ、を持って離しなさい」といった説明がされています。
 
しかし、どれも具体的に行うべきことがわかりません。言い方が悪いですが、このような文章を読んだところで害にしからなず、弓道の実力は伸びません。
 

本の内容を正確に理解するためには、まず、具体的に自分の言葉で説明できる人に離れの内容を聞かなければいけません。ただ、大部分の人がそのような作業をせずに、「先生が言っていたから」「本に書かれているから」という言葉で片づけ、自分で行動しようとしません。

 
もしも、自分の言葉で考えなければ、「離れは自然に離さなくてはいけない」「思いっきり離しなさい」といった感情的な答えしか出てきません。すると、離れで何を行えば良いかが余計にわからなくなってしまいます。こうしてどんどん離れが悪くなってしまい、的にも矢が届かなくなってしまいます。すると、弓道の稽古をやめてしまいます。
 
本来、離れにおいて難しいことはあまり考えずに、「とにかく矢束一杯弓を引く」「そのために必要な姿勢」「筋肉の働かせ方」を学ばなければいけません。こうした内容は決して私の持論ではなく、中国の射法書を含め、戦前の弓道で師匠が弟子に最初に教える内容です。こうした貴重な話を無視して、精神的な言葉で射を考えようとすると必ず弓道の実力は後になって落ちます。
 
そのため、教える側も学ぶ側も離れは抽象的ではなく、合理的に学ぶ必要があります。そうして、きちんと体の仕組みに基づいて弓を押し開いていけば、離れ方がスムーズになり、上に述べた離れの射癖も少なくなってきます。
 
 教える人が我流で教えてしまう
離れがなかなか改善されない人が多いですが、教える側の言葉の使い方、伝え方によって改善されない場合があります。
 
例えば、当サイトは実際に会場を借りて、その際に「うちの道場の先生は離れでは〇〇しなさいと教わっています」と話す人が出てきます。ただ、そのように、お話する方はほぼ全員といっていいほど離れが緩みます。その理由として、教える人の言葉の伝え方が悪いことが挙げられます。
 
今の弓道の世界では、熟練者と言われる人のほとんどが軽い弓(13〜15kg)を用いています。そのため、多少離れがゆるんだとしても、胴体のブレが少ないため、矢は真っ直ぐに飛びます。ただ、このような人から離れを教わったとしても「体全体の筋肉を活用し、胸から開くように弓を離す動作」を説明できません。
 
そのため、多くの人は「親指をはじくように」「思いっきり離す」「離すのではなく、弓手で離す」「親指の力を抜く」といった根拠のない離れの説明が出てきます。離れの直前は最も弓の反発力が体にかかっている状態です。そのような状態のときに、上に述べたように無理やり指先で操作をしようとすると、離れで拳がぶれることは容易に想像できます。
 

さらに、教本一巻の射の基本には「弓矢の操作は自然体(左右対称に相対的に相応的に身体を働かせる)で行うべき」と記されています。この言葉を借りるのであれば、離れにおいて、右手の拳に変な意識や操作を行うことは本の理(ことわり)からはずれています。

そのような場合、実際に離れ方がスムーズに行う具体的な手法を聞かないといけません。ただ、残念ながら人の上に立つ指導者はそのようなことは聞かず、自己流で内容を伝えることが多いです。たとえ、世の中に生理学的に理にかなった離れの運行の仕方があったとしてもです。
 
だから、本気で離れの射癖を改善したい場合であれば、我流で教わった言葉には価値がないと思ってください。そして、言葉を横において、弓矢の操作を合理的に学び、身体に負担なく弓を押し開くことに重視するよう勉強していく必要があります。


 本質的に改善するには、「胴づくり」と「取り懸け」を変える
そして、離れの動作は、八節の前の動作に注目して、改善していく必要があります。その中で大切なのが「胴づくり」と「取り懸け」です。

 

まず、胴づくりですが、離れでゆるんでいる人の多くが「首の骨(頸椎)」が曲がっていることが挙げられます。もし、首の骨が曲がっていると、会から離れにかけて胴体がぶれやすくなります。この理由は、首の骨は真っ直ぐに伸びることで、外から受ける力を吸収するクッション作用が起こるからです。

 

このクッション作用によって、離れにおける両脚から首まで続く縦方向の関節のつながりのぶれを軽減することができます。実際に弓矢を引いているとき、筋肉を伸ばすことにおろそかになりやすいのが、鎖骨より上の骨です。そのため、少しアゴを引き、項を真っ直ぐに伸ばすように心がけましょう。

 

次に「取り懸け」です。取り懸けの場合、指の長短や扱っているゆがけのサイズによって離しは異なります。ただ、離れで何かしらの不正が出ているときは、「中指で親指を押さえつける力」が強いことから生じることが多いです。

 

これらの解決策として指を外から内に巻くように動かし、親指に深く取り懸けることが挙げられます。このようにすることで、小指が締まるため、手首の曲がりを防止することができます。さらに、会において指先にかかる荷重が軽減されるため、「余分な力みの解消」

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