会の条件、状態、狙いの定め方

引き取りを行い、矢束いっぱい引き収めたなら、「会」に入っていきます。ここでは、会で重要な内容をまとめていきます。

 

 会の状態
「会の状態」とは、矢束いっぱいに引き収めて、離れの直前まで縮んだり緩んだりすることはゆるされません。正視安定した状態を離れの際、機が熟するまで継続します。

 

この機が熟した瞬間を心身弓の一致といいます。心状態、体の筋肉の働きの状態、弓の状態の三つが離れの動作に向かうに調和し、意識的に離すのではなく、離れいくように至らしめます。

 

会の言葉の意味は仏教用語の「会者定離」から来ています。「会う者は必ず離れる」そうとわかったなら、会の状態に変な意識を持ったり、筋肉の意識をしません。この機会を大切にし、潔く離れに至らせるという意味です。

 

完全な会は静止状態で安定していますが、中の筋肉は伸びたり、縮むようなことはありません。これを嵐の静けさや雪の重みに耐えている若竹にたとえられます。

 

雪の重みに先端を垂れ曲げた若竹のようなもので、とき至ればまさにその積雪を一挙に跳飛ばしてもとののびのびした姿に立返ろうとする瞬間的静止です。

 

死んだ停止状態ではなく、息のかよった静止です。止まっているけど、中の筋肉や精神はどこまでも息をするように活動が続いている状態です。

 

会の条件
本多流では会の条件を次の5項目に定めてあります。
@引き取りを完了したところを会と言います。
Aこのとき、矢は耳の下より口割までの間にして頬に接するべきこと。
B弓と身体は一致するようにやや伏せること
C会の形が整うと同時に狙いも定まるべきで、右眼を主として弓の内側(左側)より的を狙うべし
D会に入ると左右両手の運動は静止するが、これは終局の静止ではなく、次に来る離れの準備であって、左右の手、肩、胸などが縮んだり、緩んだりしないように努力することが大切です。これを伸び合いといいます。

 

矢の安定する位置
引き収めた矢は耳たぶから口割の間です。口割とは上唇と下唇の合わさった線をいいます。これより下がってはいけません。耳たぶより上になると頬骨の所まで上がってくる恐れがあります。つまり矢の位置が安定しません。

 

矢の位置が上下の位置が異なるようでは矢先の着点も変わってきます。そのため、矢は右頬についていあにといけません。もし、矢が右頬についていないと、右拳の位置が前後に変わります。これでは矢先の着き方が前後に変化して不定ということになります。

 

弓の安定
身体がやや前傾しているので、弓の上弭が右に傾くようにします。このとき胸に弦が接します。これを、胸弦と言います。

 

狙いの条件
狙いの前提条件は「顔の向け」にあります。

 

頭はできるだけピッタリ真横に的の方に向き、顎が真っ直ぐに立っていないといけません。顎が左右にぶれると、眼球の位置も左右にぶれてしまうからです。いわゆる焦点が合わなくなります。

 

この前提をもとに、狙いを定めますが、右目を主として弓の左側で的を縦に半分に割るようにして。両目を開いたまま的の中心を狙います。

 

以上により、適切な会の状態を身につけることができます。

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