蜘蛛の規矩、闇夜の規矩を理解して足踏みの内容を深める

足踏みをするときに的の中心と左足の二点で直線を引き、その延長線上に右足を踏むようにします。この説明は至極当たり前にされていますが、この方法はどこから生まれたのでしょうか。これを理解することで、さらに足踏みに対する考え方が深まります。

蜘蛛の規矩を理解する

動物の世界で蜘蛛は自分の巣を作ろうとするとき、ただやみくもに作るのではなく、ある手段を持って作ろうとします。まず、蜘蛛は自分で巣を作ろうとするとき、所定の場所を決めます。その次に東西南北の方角、風向きを計り、どの軌道で糸を送れば風につられて目的となるところに届くかを計算します。

そして、自分の体から十分目的の場所まで届くだろうという量を計算します。そうして糸を送れば、風に吹かれて糸が先の樹にひっかかります。一本の橋ができあがったら、それを足掛かりとしてつたって、それから四方八方に送り、あらかじめ大体の筋道を作ります。

射位に立つときに初め、目的とするところの物に向かって左足の親指が目的物の真ん中であると思うところを定め、足を踏み出し、それから右足を踏み開いてだいたいこのくらいにしたら矢も的の中心に行くだろうと見込をつけます。このやり方はまさに蜘蛛が目的物に向かって糸を風によって吹き付けるのと同様です。

目的物がどこかわからない場合の足踏みの仕方

しかし、暗闇で何も見えない場合、つまり目当てがない場合はどうやって左足の位置を決めていたのでしょうか。これは「闇夜の規矩」という教えがあります。

目で見て足踏みができない場合は目当てを「音」を聞いて探していました。つまり、物音で大体目的物の所在を考えていました。しかし、この足踏みの仕方は精神的な働きによるものが大きく、目的物はどの高低、距離といった内容は読めません。

東西南北わからない真の闇の夜においては精神がよほど整っていないとどこから音がしているかは聞き取れないでしょう。そういう場合は犬を一緒に連れて行くことで目的物の方向を決めていました。

戦争時に猟師が山に行くとき、草深き野山においては自分が愛する犬を連れていく教えがありました。犬の耳は自由に聞き取れます。物音に対して直ちに音に対する方角に向いて恰好などを見て、敵の所在を確かめます。

つまり犬の両耳の向く方向の中央=目当ての方角と心得て、犬の耳を規矩に足を踏み定めるようにすれば、夜であっても足踏みの形をとれます。伝書には「闇の夜の時は犬を連れて行け」と申す文章が載っているようです。蜘蛛の規矩、闇夜の規矩は現代ではあまりくわしく教えられませんが、昔、足踏みを定める順序として教えられていました。

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