第21,23条矢通間と云事、弓に準を当てる事

第21条矢通間と云事
四つ有之事、押手勝手離よし、離濁る、勝手能く押手悪しく、押手勝手放れ悪しく、右四つの矢通間のことを云ふ三拍子備はる射手は一間より二間なり各口伝

「矢通り」とは矢勢のことをいい、押手、勝手の善悪によりいろいろと変わり、矢色によって知ることができます。

 

「押手勝手離れよし」とは、この場合矢行き真っ直ぐに飛び、矢の場合は四丁のうち、二丁は上り羽、二丁は下り羽で距離も延びます。「離れ濁る」とは勝手の具合悪いときで矢は上下に振れます。

「勝手能く押手悪しく」は、離れよく押手効かぬときで矢は左右に振れます。「押手勝手離悪しく」は押してが効かず、勝手または離れ悪いときは矢は根と筈と交互に描いて飛びます。

この四つを言っています。押手強く、勝手鋭く、離れそろう三拍子の備わった射手は矢行強いため、近くより、ちょっと距離を置いた物がよく貫けるようになります。

 

具体的には矢自体の振動の取れる二間より三間、三間より四間と七間くらいまでは離れるほど物はよく貫けます。

 

第22条骨合筋道の事
初学より之を用いる時は力味なし強みを射ると云う事専一なり、強弓を引き弱弓にして力越さぬなり、又先達離は押手勝手共に之を禁ずべし

初心者に教えるときは、十文字の準に合わせて全身の力が偏ることなきように素直に引かせるのがよく、この全身の状態が十文字の準に合い、釣り合った状態を「骨合筋道(すじみち)」と言います。

 

各関節が正しく力の働きが最も効率よい状態にあることでこれを他流では「骨法正しく」働いていると言います。

 

もしも、射手がこの理論を教わる場合、指導者がその人の体格を考慮し、準に合わせて指導するならば、力が一方に偏ることなく、力いっぱい弓が引けます。「強みを射る」とはこのことの意味です。

 

強弓を引くにも、準正しく修行するも射そこなうことはありません。応分の力とはその時々の最小限の力を使うことで、離れの前の、延び合いに対する準備とともに思えるもので大切なことです。

 

「また先達離は押手勝手ともにこれを禁ずべし」とは、離は総体にて、どこということなく離れるべきであるのに、押手、または勝手より離を作ったり、誘ったりすることは、早気の原因になります。

 

骨法の話は「尾州竹林」「本多流」「射学正宗」にも記載されている射の考えです。まさに強弓を引くときに必要な考えであり、各人のそれぞれの「人の数だけある理にかなった射」を見つける方法です。

 

骨法の話は射学正宗では肩甲骨、肩関節上部など骨の部位を強調した教えです。射学正宗では弓を強く押すために、左肘裏の皿上部をやや立てるように押していくと説明しています。

 

他に骨法には、各関節に焦点を当てた説明もなされています。たとえば、日置流の取り懸けの説明の懸口十文字とは、右手首と弦の間に角度を作らないことを意味しています。

 

押手の押す形としての「中押し」というのも、左手首と弓の間で角度を作らないことを意味しています。手首が内や外に曲がっていることは「骨法が納まっていない」ということになります。

 

肘の納まり、会のときの手の内の形、これらも骨法骨相の話で出てきます。人それぞれ関節の長さや大きさ、位置は微妙に違いますが、「納まるところ、納まる感覚」は人それぞれ持っています。

 

なので、指導者は初学者に引き分けを教えるときは形ではなく、目いっぱい引かせる意識づけにて自ら「引き満ちた状態」を体感させることが役目になります。

 

形を覚えさせるのは本当に初期の段階で慣れてきたら各人の骨法に合わせた引く指導や考えを持って弓を引くことが大切になってきます。

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