離れで考えすぎると、引き分けが小さくなってしまう

今まで弓を引く姿勢を整えたのち、離れによって矢を放ちます。矢を正確に離すためにいくつか理解しておかなければいけない考え方があります。ここでは、離れでスムーズに右拳を出すために必要な考え方を解説していきます。
 
 手首の力を抜くと、離れが出にくくなる
範士の先生の言葉を引用するたちは「離れは自然に離れるのが理想である」と説明されています。それをいろんなたとえ話で説明されます。
 

離れは会において心身ともに誠につくし、自然に離れるのが良い。たとえて言えば、風船玉が張り切ってパット壊れる状態で離れるのが理想である。〜千葉範士〜


「自然の離れ」を古来、「雨露理の離れ」と称しているが、これは稲葉に置いた露が次第に葉末に集まって、葉がその重みを支えきれなくなったとき、露が自然に稲葉から落ちて一滴も止めなくなる。

 
すなわち葉上の露は零となるが、この零となる瞬間は極めて微妙でその瞬間は射における離れであって、露が落ちた後に弦が?から離れるという状態であってはならない。〜浦上範士〜

 
離れはどういうものか、離れの心境は何かといえば、離れによって甦ることである。


会において、弓の圧迫に対し己が心を燃やしていくと、いろいろの差別雑念、五慾七情を脱却し、万法はそのまま純一無雑、真空の状態となり、精神統一されれば、方向転換して、無に還元する〜神永範士〜

 
丹魂に全生命を打込み、粉骨才身をもって円上無発の境地において霊前を現出することこそ、我等の理想である〜安沢範士〜
 
自然の離れとは、引き収まって縦横の線正しく伸び合い、丹田を中心として全身均等の働きが精神力・体力・弓力を調和しつつ、最高潮に達した瞬間、無意識のうちに矢が弦を離れたのが、すなわち理想の離れというべきで〜高塚範士〜
 
「雨露理の離れ」「自然の離れ」「四部の離れ」などは理想の離れを表現したものです。手先や手首の動きによって離れを出したのではなく、体の中心部を意識し、その部分に内在するエネルギーを以て、腕を左右対称に開く動きを表現しています。

 

現実にこういった離れは意識を超えて無意識に生じるものですが、理想にとらわれて、離れで余計なことを考えないようにすることが大切です。

 

離れという動作は静止状態でエネルギーが最大量に満たされている「会」の状態からそのエネルギーが左右に一気に放出される動作です。つまり瞬間的な運動です。

 

この運動で離れの軌道を自分の頭の中で考えたとおりに離すのはとても難しいことです。「離れは自然にやるものだ」と頭で、知識としてわかったとしても、実際に行うと無駄な考えが出てきます。それによって、離れがぶれることがあります。

 

特に、勘違いしやすいのは「自然の離れ」=「余計な力が入らずスムーズに離すこと」=「手首に力を入れない」と解釈することです。このように解釈して離れで意識すると自然と引き分けが小さくなります。すると、離れがゆるんだり、右拳が前方に出たりしてしまいます。

 

こうならないためにも、まず引き分けで矢束一杯に引くことを考えましょう。その上で離れを無意識に行うとか、スムーズに出そうとか思わず、右ひじ先を意識して左右対称にポンと出してみましょう。そして、矢がまっすぐ飛べばひとまず成功となります。

 


弦を右手で引き、その弦が右手の弦枕から別れるのが離れであるが、意識的に右手を動かして弦を放したのでは離れにいろいろの悪い変化が伴う〜浦上範士〜離れの時機を修練によって体得しなければ、射の正確向上はありえない。〜浦上範士〜

 
初心の間は中々自然の離れに達することはできないから、先ず、意を用いて離すより外に仕方がないので、「引き分け」の力の方向に軽く大きく離す稽古が大切である。〜高木範士〜
 
有念有想に、意識的に放して中てるというのが、どうして悪いのだろう〜祝部範士〜

離れにおいて、言葉にとらわれて余計な力を抜こうとすると、引き分け動作に悪影響を及ぼします。そうならないためにも、まずは大きく引くことを意識しましょう。

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