会で誤解してはいけないこと

会という動作は矢束いっぱいに引き分けをし、その状態で運動は静止してしています。離れの間に数秒か保つことでありますが、この状態でいくつか気をつけなければいけないことがあります。

 

ここでは、会における注意点を範士の言葉から解説していきます。

 

 会は抽象的で感覚的なものである
会は多くの射法書に記されている重要な動作であることは間違いありません。

 

ただ、会の説明を見ると、総じていえることがあります。それは、抽象的で感覚的なものであることです。どの先生の射の説明を見ても、それらは何かしらのたとえ話でまとめてあることが多いです。

 

左右の拳が高低なく入って来て的に合わすだけで、射形が整頓して形と精神がピッタリと会合するところである。〜宇野範士〜
 
「打ち起こし」以後の心境は益々純粋なものとなり、「我忘吾」の境地に悟入し、天井天下唯我独尊の心境である。この境地に入ればすでに理屈は述べられない〜千葉範士〜

 
会は正しい心と正しい射法とが統一調和の最高潮に達したときであって、これは至誠を尽くした不段の鍛錬によってはじめて生まれてくるものである〜千葉範士〜

 
真の矢束に近づくべく、身、弓、的が全き調和の状態になれるように努める精進の最後の段階を行じているのである。この境地になると自己もなく、弓もなく、的もなく、清浄な気高い雰囲気が生まれてくるようになる〜高木範士〜

 
会は決して静止しているのではなく、身、弓、意(三業三心)が全き調和の状態となって、静止しているかに見えるだけである。〜高木範士〜

 

このように、あらゆる例え話が出てきます。そのため、解釈が非常に困難であり、まとめることが難しいと言える内容といえます。会という状態はもう理屈で説明できないものであり、ここには人間の精神、心といったものが説明に入り始めます。

 

 会では無理やり肩根を動かしてはいけない
このように精神的で混沌とした状態であることをまず理解しなければいけません。その上で、射を行う上で注意しなければいけないことがあります。よくわからない状態のときにもっと押そうと思って左腕をぐっと伸ばしたり、ねらい目はどこかと探すことをしたらどうでしょう。

 
おそらく別の力や必要以上の力が入るでしょう。すると、せっかく引き分けまでキレイな射形、胴づくりを保ってきたのに最後の最後で崩してしまう可能性があります。それでは、射は失敗に終わってしまいます。そのため、会でやっていはいけないことは、難しい言葉を勉強したつもりになって、会の段階で体を動かすことです。

 

会は八節の動作で後に続く残身と同じ止まっている状態です。しかし、中にかかっている体の負荷は八節の中で最大です。この状態で何かやろと、どこか体を動かそうと思うことはとても危険です。
 
会の一見静止しているように見える中に隠されているエネルギーは非常に大きいもので、行射の運動中最大の運動量が内に存している〜高木範士〜

 

そのため、この動作の中で行うことは引き分けで引いてきた力を途切れさせることなくただただ引き続けることにつきます。左親指付け根部で弓を押し、右ひじ先で裏的方向に押し続けることで、背中周り、脇回りの筋肉の緊張度が高まっていき、次の離れの動作に活かされます。

 

その中で、「伸び合い」「詰め合い」という言葉にとらわれて自分から肩根を動かしたり手首に力を入れるのはかえって狙いのずれや姿勢の崩れを招きます。かといって、力を入れすぎないことに意識しすぎて手首の力を抜いてしまうと、右拳の取り懸けの構造が崩れてしまうため、弦の荷重を受けることができず、結局手首に力が入ってしまいます。

 

会において、特別なことをしようと思うことはとても危険です。そのため、心がけるべきことは引き分けのとき同様に引き続けることです。
 
小我を捨てて作為的なことをせず、ただ誠をつくして無我の境地に入るのである。丹田を中心として今まで調った十字の規矩を天地左右にまっすぐ伸ばすのである〜千葉範士〜

 

会に入ってから離れを作るのが多いが、これは会のどこかに息合いや力が充実せず、空白があるから、離れを作ろうとしてもがくのである〜宇野範士〜

 

会には抽象的な説明や言葉が数多く存在します。もし、会でさらに特別な動作を行っている場合、そうした動きが姿勢の崩れを招くため、ただただ引き続けることに徹することが大切です。

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