審査は「的中させずに体配だけで合格を狙う」ことを目標にする
弓道をやる目的、稽古するための課題として「段」をとることが一つ挙げられます。
そして、段をとるために昇段審査で合格を狙うことになりますが、具体的にこの昇段審査で何を目標に稽古すればいいでしょうか?
人によって目標は様々で、初段から的中を狙う人もいるかもしれませんが、私は弐段までは「的中なしで体配だけで合格を狙う」ことをお勧めします。
これには理由があり、弐段までは的中しなくてもそれ以外の体配、射型がキレイであれば、合格するからです(地方によっては、この考え方が変わります)。
まず、体配をしっかり覚え、動作できるようにしましょう
教本段級の規則で弐段までは的中の内容が書かれていなく、「矢所」や「立ち振る舞い」で評価されます。
矢所→特別ひどいところに飛んでいなければ初段は大丈夫。
的周辺にだいたい定まれば弐段は大丈夫
立ち振る舞い→堂々としていれば、初、弐段までは大丈夫。
講習会に出席したこともあり、そのときの話していた先生は「昇段審査で弐段までは的中しなくても体配がキレイであれば、合格を与えます。」と説明していました。
実際、私も大学生のときに弐段審査を受けて、的中しませんでしたが、合格しました。
なので、これから、審査を受ける人は、的中しなくても合格できるように体配をしっかりできるようにすることが大切です。本番で当てることより、体配がしっかり行う方がだれでもできます。
そして、その体配ですが、初心者と経験者で違いがでるのは、執り弓の姿勢と、動きです。
初心者は動きに慣れていないので、執り弓の姿勢が動いている内に崩れてしまいます。そして、動きが途中で早くなってしまうことです。これを直すだけでも作法がキレイに見えます。
「ゆっくりやること、動作を一つ一つ確実に行うこと、動いている時に呼吸で吸って、止まるときに吐いて」を意識して動作すれば、格段に作法はキレイに見えます。
見る側が他の人やあなたの作法を見て「全体的に見てまとまってたよ」と言われたとき、その「まとまっていた」という言葉は全体の動きのスピードを見ているのです。
全ての動作に多少の「間」を開けることでキレイに見えます。これを、入退場まで崩さず、二本引いて、力一杯引いたら、合格はそれほど難しくありません。(ただ、これらの内容は地方によって審査基準が厳しかったり、甘かったりします。そのあたりは各連盟の先生に直接聞いてみると良いです。)